内容
バイオインフォマティクスの初心者用の実用書は数多く出版されているが、ひと味違う本書の特徴は3つある。
1つ目、生命情報の流れ、すなわちゲノムの情報がタンパク質に翻訳されて、さらにタンパク質どうしが互いに相手を認識するまでの一連のできごとを、順を追って学べるように編集してある。タンパク質の立体構造モデルを作ったり、2つのタンパク質のドッキングモデルを試作することもできる。ポストゲノムシークエンスの時代を踏まえた内容をめざした。
2つ目、自宅にいても、パソコンとネットワークが使えれば、付録にあるソフトウェアを使って、この本にしたがって手を動かせばすべてを自習できることである。もちろん、大学や大学院の実習や講義の教科書としても使える。
3つ目は、テクノロジーとしてのバイオインフォマティクスの背景にある研究成果をできるだけ紹介するように努めた。従来のバイオインフォマティクスの本に少しもの足り無さを感じる読者、一段ステップアップしたい読者にも、お勧めできる本である。