岩石熱力学~成因解析の基礎~
川嵜 智佑 著
内容
目次
第1章 熱力学の基本的概念 1.1 序論 1.2 単位 1.3 系 1.4 相 1.5 成分 1.6 状態と性質 1.7 モル分率 1.8 示量変数と示強変数 1.9 同次関数 1.10 部分モル量 1.11 部分モル体積の性質 1.12 熱力学第0法則と温度 1.13 熱力学第1法則 1.14 エンタルピー 1.15 熱容量 1.16 実在過程と可逆過程 1.17 エントロピー 1.18 熱平衡 1.19 エントロピーと熱 1.20 化学ポテンシャル 1.21 熱力学関数 1.22 Legendre変換 1.23 Gibbs-Duhemの関係式 1.24 相反定理(Maxwellの関係式) 1.25 Gibbsの相律 1.26 凝集系の相律 1.27 Goldschmidtの鉱物学的相律 1.28 化学反応と化学平衡 1.29 Hessの法則 1.30 熱力学関数の温度依存性 1.31 熱力学関数の圧力依存性 1.32 熱力学関数の温度圧力依存性 1.33 相平衡図の解析 1.34 熱力学第3法則 第2章 活動度,標準状態,平衡定数 2.1 序論 2.2 絶対活動度 2.3 相対活動度 2.4 標準状態をT K, 1 barとした場合の活動度 2.5 フィガシティ 2.6 標準状態をT K, P barとした場合の活動度 2.7 標準状態を298 K, 1 barとした場合の活動度 2.8 Van't Hoffの式 2.9 標準状態をT K, 1 barとした場合のAl2SiO5鉱物の相境界 2.10 標準状態をT K, P barとした場合のAl2SiO5鉱物の相境界 2.11 平衡定数 2.12 石英―コーサイト転移 2.13 カンラン石―斜方輝石間のFe2+-Mg2+交換反応の平衡定数 2.14 カンラン石―スピネル間のFe2+-Mg2+交換反応の平衡定数 第3章 理想溶液 3.1 序論 3.2 固溶体の組成 3.3 部分モル量の性質 3.4 Duhem-Margulesの関係式 3.5 Boltzmannの原理 3.6 理想気体の混合エントロピー 3.7 理想溶液の混合エントロピー 3.8 理想溶液の自由エネルギー 3.9 Vegardの経験則 3.10 理想溶液の化学ポテンシャルと活動度 3.11 理想溶液とRaoultの法則 3.12 Henryの法則 3.13 石英とルチルの間のTi-Si分配 3.14 Nernstの分配法則 3.15 Nernstの分配法則に従う溶液の相図 3.16 部分溶融 3.17 分別結晶化作用 3.18 帯域溶融 3.19 固相と駅層の自由エネルギー曲線と相図 3.20 固相線と液相線の計算 3.21 共融系の相図 3.22 気相平衡 3.23 Mg2(Si,Ge)O4カンラン石―スピネル転移 第4章 非理想溶液 4.1 序論 4.2 剰余関数 4.3 過剰体積 4.4 剰余関数の多項式展開 4.5 対称型固溶体 4.6 正則溶液 4.7 2相分離 4.8 (Ca,Fe)FeSiO4カンラン石 4.9 対称型3成分系正則溶液 4.10 非対称型正則溶液 4.11 (Ca,Mg)MgSiO4カンラン石 4.12 3成分系非対称型正則溶液 4.13 灰長石の分解反応と(Mg,Ca)3Al2Si3O12ザクロ石の熱力学的性質 4.14 酸化還元反応とFeSiO3成分の活動度 4.15 正則溶液間の元素分配 4.16 カンラン石―ザクロ石間のFe2+-Mg2+交換反応 4.17 カンラン石―斜方輝石間のFe2+-Mg2+交換反応 4.18 カンラン石とCaに富む単斜輝石間のFe2+-Mg2+交換反応 4.19 元素分配反応の解析と最小2乗法の応用 第5章 多席固溶体 5.1 序論 5.2 CaMgSi2O6-Mg2Si2O6 輝石類の相関係 5.3 相反溶液 5.4 CaMgSi2O6-Ca2Si2O6 輝石 5.5 理想多席固溶体 5.6 理想多席固溶体と単一席固溶体間の元素交換平衡 5.7 結晶内交換平衡を行う非理想多席固溶体 5.8 MgO-Al2O3-SiO2 斜方輝石 5.9 FeO-MgO-SiO2-Al2O3 斜方輝石 5.10 カンラン石―斜方輝石―ザクロ石地質温度計圧力計 5.11 (Ca,Fe,Mg)2SiO4 カンラン石 5.12 CaO-FeO-MgO-SiO2 単斜輝石 5.13 CaO-FeO-MgO-SiO2 系カンラン石と単斜輝石の平衡 5.14 CaO-FeO-MgO-SiO2 系カンラン石と単斜輝石の平衡(近似解) あとがき 参考書 付録A 定数 付録B 引用文献 索引