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書評掲載

排除型社会~後期近代における犯罪・雇用・差異~ 

ジョック・ヤング  著

青木 秀男, 村澤 真保呂, 岸 政彦, 伊藤 泰郎  翻訳
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価格 \3,080(税込)         
発行年月 2007年03月
出版社/提供元
洛北出版
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 541p
大きさ 19
ジャンル 和書
ISBN 9784903127040
商品コード 0107011138
NDC分類 360
基本件名 社会問題
書評掲載誌 朝日新聞 2007/12/23
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=0107011138

著者紹介

ジョック・ヤング(著者):1942年、スコットランドで生まれる。現在、ニューヨーク市立大学大学院センター教授、およびイギリスのケント大学社会学教授。犯罪学、社会学の研究者であり、犯罪問題を中心に社会的にも積極的な活動をおこなっている。
近著の『犯罪と処罰をめぐる新たなポリティクス』(The New Politics of Crime and Punishment)では、犯罪が落ち着いているにもかかわらず過剰な犯罪統制をおこなう、ニューレイバー(第三の道)による排除的な政策を、厳しく批判している。
青木 秀男(翻訳):1943年生。都市社会学研究所所長。ホームレスなど都市下層の社会学的研究。著書『現代日本の都市下層――寄せ場と野宿者と外国人労働者』(明石書店、2000年)、編著『場所をあけろ!――寄せ場/ホームレスの社会学』(松籟社、1999年)、監訳書にウィリアム・ジュリアス・ウィルソン『アメリカのアンダークラス』(明石書店、1999年)、論文「どこ行けいうんや!――公園野宿者の占居と排除」(『日本都市社会学会年報』23号、2005年9月)など。
村澤 真保呂(翻訳):1968年生。龍谷大学社会学部社会学科教員。精神分析、社会思想。翻訳に『精神の管理社会をどう超えるか』(F.ガタリ他著、松籟社)、『グローバリゼーション・新自由主義批判事典』(I.ラモネ他著、作品社)など。論文に「ガブリエル・タルドとコミュニケーションとしての社会」(『京都大学総合人間学部紀要』第8巻、2001年)、「食のグローバル化と社会病理」(『龍谷大学国際社会文化研究所紀要』第7号、2005年)など。
岸 政彦(翻訳):1967年生。龍谷大学社会学部教員。文学博士。社会学、差別論、民族論、生活史方法論。共著に『社会文化理論ガイドブック』(ナカニシヤ出版、2005年)など。論文に「語り・差異・構造」(『人権問題研究』2004年No.4)、「戦後沖縄の労働力流出と経済的要因」(『都市文化研究』2004年No.3)、「始まりとしてのナラティブ/世俗批評としての生活史研究」(『関西大学人権問題研究室紀要』2005年No.51)など。
伊藤 泰郎(翻訳):1967年生。広島国際学院大学現代社会学部教員。都市社会学、エスニシティ研究。論文に「関東圏における新華僑のエスニック・ビジネス」(『日本都市社会学会年報』第13号、1996年)、「社会意識とパーソナルネットワーク」(森岡清志編『都市社会のパーソナルネットワーク』東京大学出版会、2000年)、「外国人の居住分布」(浅川達人・倉沢進編『新編東京都社会地図1975-90』東京大学出版会、2004年)など。

内容

 
 この社会にあわせて生きていくしかない…と諦めてはいけない――。
安定的で同質的な包摂型社会から、変動と分断を推し進める排除型社会への移行にともない、排除はつぎの3つの次元で進行した。

    1 労働市場からの排除
    2 人々のあいだの社会的排除
    3 犯罪予防における排除的活動

かつての包摂型の社会を懐かしんでも気休めにもならない。取り組まなければならない課題は、新たな形態のコミュニティ、市場の気まぐれに左右されない雇用、八百長のない報酬配分――これらをどう実現するかである。

「画期的な書物。驚異的なまでの博識、事実への深い洞察、明晰な論旨と論証が結びついたこの著作に、私は圧倒された。」――ジグムント・バウマン
 

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