近代日本の国際秩序論
酒井 哲哉 著
内容
目次
序章 国際秩序論と近代日本研究 はじめに 一 本書の狙い 二 本書の構成 おわりに 第一章 戦後外交論の形成 ――「理想主義」と「現実主義」の系譜学的考察 はじめに 一 「戦前」の文脈――普遍主義から地域主義へ 二 「戦中」の文脈――地域主義のなかのナショナリズム 三 「戦後」の文脈――主権概念の内側で おわりに 第二章 古典外交論者と戦間期国際秩序 ――信夫淳平の場合 はじめに 一 「新外交」と「国民外交」 二 満州事変前後 三 戦時国際法の黄昏のなかで おわりに 第三章 「東亜協同体論」から「近代化論」へ ――蝋山政道における地域・開発・ナショナリズム論の位 はじめに 一 発想の原型 二 「東亜協同体論」への傾斜 三 戦後における再編 おわりに 第四章 アナキズム的想像力と国際秩序 ――橘樸の場合 はじめに 一 初期橘の関心 二 中国国民革命への対応 三 「自治」のユートピアと地域秩序 おわりに 第五章 「帝国秩序」と「国際秩序」 ――植民政策学における媒介の論理 はじめに 一 予備的考察――媒介の論理としての「社会」概念 二 文明の興亡――新渡戸稲造の植民政策講義 三 社会の発見――帝国再編と植民政策学 四 植民地なき帝国主義――広域秩序のなかの植民政策学 おわりに 第六章 日本外交史の「旧さ」と「新しさ」 ――岡義武「国民的独立と国家理性」再訪 はじめに 一 アジア主義・脱亜・ナショナリズム 二 大正デモクラシーと国際協調主義 三 協同体的社会構成と主権国家秩序 おわりに あとがき 人名索引