平井　愛山, 秋山　美紀 　著

内容

目次

　はじめに 第１章　病院から医師がいなくなる 　医療過疎 　一斉退職 　夜間救急の崩壊 　過酷な勤務 　周産期医療の崩壊 　小児科勤務医を守れ 　医師たちはどこへいく 第２章　医師不足――問題の本質とは 　医師数総量に関する政策 　医局制度の終焉 　若手医師の進路志望 　崩壊の真の理由は何か 　行政の無理解 　コンビニ感覚での夜間救急利用 　ハコモノ整備に注力 　本質は地域社会の崩壊 第３章　「点」から「面」へ――「わかしおネットワーク」のこれまでとこれから 　「ない」からのスタート 　救えない患者たち 　最低平均寿命の意味 　自信を取り戻す 　「面」で支える 　地域に開かれた病院へ 　在宅患者も「面」なら支えられる 　治験も「面」なら対応できる 　地域循環型の医療連携へ 　糖尿病治療の技術を移転する 　「わかしおネットワーク」の誕生と発展 　「わかしおネットワーク」の成果 　薬剤師のエンパワーメント 　基本はヒューマンネットワーク 第４章　地域で医師を育てる 　初期研修で地域医療を学ぶ 　臨床教育機関の偏在 　地域ぐるみの医師育成システム 　専門医の教育認定施設になるためには 　総合医・家庭医を地域ぐるみで育てよう 　医師が集まりはじめた 第５章　医師が来てくれる地域をつくる――住民のできることを 　市民が医師教育に参加する 　予期せぬ効用 　当事者の経験が行動に 　情報を発信することから始めよう 　若い医師の気持ちを伝えたい 　住民のラブコールを医師に届ける 第６章　政策に翻弄されるな 　平成の大合併が地域医療にもたらしたもの 　守るべきは病院か医療か 　宙に浮いた「山武医療センター構想」 　ピンチはチャンス 　正しい判断は正しい知識から 　行動を起こそう 第７章　地域医療を再構築する――進むべき方向とは 　地域に夢と希望を創る 　自らの地域の医療は自らが守る 　市民の声を地域医療に生かすために 　インセンティブ，トラスト，コネクター 　医療者が地域に溶け込む 　ようやく動き出した医師不足対策 終　章　わが国の医療はどこへいく 　「アクセス」，「質」，「コスト」のどれを選ぶのか？ 　処方箋 　おわりに