著者紹介
ジャスティン・リチャードソン(著者):Justin Richardson, M. D.,
医学博士。コロンビア大学とコーネル大学の准教授。
子どもが知りたいのに質問しづらい、そして親には答えづらいセックスについて答えた著書があり、New York Times紙をはじめ、テレビ番組の Todayや 20/20、ラジオ番組NPR's Morning Editionで親たちへのアドバイスを行っている。
ピーター・パーネル(著者):Peter Parnell
脚本家。最新作QEDはブロードウェイで上演。
テレビドラマ“The West Wing”(邦題「ザ・ホワイトハウス」)の元共同プロデュサー。ニューヨーク在住。
尾辻 かな子(翻訳):Otsuji, Kanako
1974年生まれ。同志社大学商学部卒業。
2003年28歳のときに、最年少で大阪府議会議員に初当選。
2005年にレズビアンであることをカミングアウト。日本初の同性愛を公表した議員となる。
2007年、参議院選挙に立候補。著書に『カミングアウト〜自分らしさを見つける旅』(講談社、2005)など。
前田 和男(翻訳):Maeda, Kazuo
1947年東京生まれ。東京大学農学部卒業。
翻訳家、ノンフィクション作家、編集者として活動する傍ら企画会社を経営。
著書に『足元の革命』(新潮新書、2003)、訳書に『パウエル リーダーシップの法則』(kkベストセラーズ、2002)など。
ヘンリー・コール(イラスト):Henry Cole
イラストレーター。
ハーヴィ・ファイアスティーン作の絵本「The Sissy Duckling」のイラストをはじめ多くの絵本を手がけるなど、活躍ぶりは多才。ワシントンD.C.在住。
内容
動物園にはいろんな家族がいます。でもペンギンのタンゴの家族はちょっと違っていました。
ロイとシロのパパふたりとタンゴ、それがタンゴの家族なのです──。
ロイとシロのおすペンギンは、いつからかお互いに気に入り、カップルになりました。一緒に泳いで一緒に巣づくりして、いつも一緒にいました。
ところが、他のカップルは、ただ一緒にいるだけでなく、どうやら巣の中で何かをあたためている模様。しかもそうこうしているうちにそのあたためたものがかえって赤ちゃんペンギンが誕生しているではありませんか。
ロイとシロは、近くにあった卵の形をした石を拾ってきて、さっそく毎日毎日交替であたためはじめました。でも石のたまごはちっともかえりません。
そんな様子を眺めていた飼育員がはたと思いつきます。
他のペンギンカップルが育てられなかったたまごをそっとふたりの巣においてやります。そして、ふたりにしっかりあたためられた卵から、タンゴが生まれたのです──。
ニューヨークにあるセントラル・パーク動物園で実際にあった話を絵本にした『and Tango makes three』の邦訳版です。
なかなかかえらない石のたまごを暖め続ける切なさ、待ちに待った赤ちゃんペンギンが生まれる瞬間、読み終わった後、ほんのりあたたかい気持ちになれる絵本です。
子供たちにも、そして大人たちにも、読んでもらえるとうれしい一冊です。