DNAロボット~生命のしかけで創る分子機械~(岩波科学ライブラリー)
萩谷 昌己, 西川 明男 著
内容
目次
まえがき 第1章 生命の「しかけ」を借りる 小さな世界へ/とどまることのない小型化のながれ/ミクロからナノへ――より小さな生命の「しかけ」を借りる/細胞という分子機械/細胞のもつ驚くべき特徴――自己組織化と自律性/生命が利用する部品――DNAとタンパク質/細胞の部品=タンパク質ができるまで――セントラルドグマ/生命のしくみをまねて,生命とは違うからくりを作る/ナノテクノロジーにおけるDNAの可能性 第2章 DNAの「調理法」――設計する,切る,つなぐ DNAを注文する/塩基配列の設計/どんな構造ができるのかを計算するには/DNAを切る・つなぐ――制限酵素の利用/構造を確認する方法 第3章 分子の世界の匠の業――DNAで作るナノスケールの構造 DNAの知恵の輪/パズルのような構築計画/構造の確認も一苦労/組み合わせ自在の平面構造――DNAタイル/計算するタイル――DNAタイルの応用/DNAオリガミ/二次元から三次元への展開 第4章 DNAロボット――動くしかけから知能ロボットへ 回転する構造――DNAモーター/分子ピンセットはDNAで動く/歩く分子――DNAウォーカー/分子サイズの人造細菌――DNAリケッチア/燃料はATP――酵素で動くウォーカー/さまざまな燃料でウォーカーを操る/ランダムウォークするDNAウォーカー/気の向くままに歩く分子のクモ――DNAスパイダー/微細なカプセルとドラッグデリバリーへの道/DNAによる知能ロボットへの道 第5章 DNAロボットから人造生命へ――生物と無生物のあいだ 汎用部品の組み合わせで複雑なシステムを作る/iGEM――合成生物学のロボットコンテスト/iGEMの作品例――○×ゲームをする大腸菌/システムを理解する二つの方向/バクテリアを使った計算/人工膜による人工細胞/細胞を創りだす――合成生物学の究極目標に向かって 第6章 生命進化の新しいフェイズへ――情報化で生命進化が加速する ウェブで加速する知の進化/生命の情報化が生命進化を加速する