文化人類学への招待(岩波新書)
山口 昌男 著
目次
はじめに Ⅰ 文化人類学とポーランド 1 マリノフスキーのポーランド的背景 2 マリノフスキーとヴィトケヴィッチ 3 人類学は何を明らかにするのか 4 経済的交換と象徴的交換 Ⅱ 「交換」の経済人類学 1 マリノフスキー評価をめぐって 2 トロブリアンド諸島のクラ交易の実際 3 クラによって日常生活を超える 4 中入り・備中神楽のコスモロジー ──パフォーマンスとは何か 5 マリノフスキーとモース Ⅲ 構造論人類学の流れとリオ族の交換 1 構造論人類学の流れ 2 象徴的二元論の世界 3 レヴィ゠ストロースの交換論 4 フローレス島リオ族の交換 5 伝統的社会にとって「交換」とは何か Ⅳ 女性の宇宙論的位相 1 女性の神話的原イメージ 2 収穫の儀礼と女性 3 排除されつつ依拠される女性 4 両義的な仲介者としての女性 5 恐怖の存在としての女性 Ⅴ 政治の象徴人類学 1 政治を演劇的にとらえ直す 2 魔の喚起力 Ⅵ 再びポーランドへ ──ヴィトケヴィッチの現代性── はい、山口さん、私はこのように聞きました。……大江健三郎 あとがき