内容
バウムガルテンは、18世紀ドイツの哲学者、美学者。彼は美や芸術の哲学的基礎づけをする学問の必要性、自立性を認識させ、それに「美学」の名を与えたことによって「美学の父」と呼ばれる。本書は「感性的認識の完全性」として美を規定することによって、人間の全体性の中で美の占める位置を、また美を対象とする学として美学を規定することによって、哲学体系内部で美学の占める位置をそれぞれ明確にし、カント、ヘーゲルに至る近代美学に決定的な展望を開いた。原書は近代ラテン語で書かれ、いまだ近代語訳はなく本書は世界初訳である。