Free, Rhona C.（編者）：Eastern Connecticut State University

経済学に対する関心は今までにないくらい高まっています。国家が直面している問題のなかには、急増する失業や、主要な商工業の破綻、激しく価格の変動する石油への依存が未だにつづいていることなどがあります。アメリカでは、企業救済措置における国家の適切な役割や、政府が経済刺激策に費やす費用と比較した場合の減税の効果、デフレーションの影響などに関する議論が盛んになされています。経済学者たちは何十年もこういった問題に取り組んできましたが、これらの問題は新しい意味や重要性を帯びるようになってきています。本書はこういった問題を概説し、伝統的な経済理論やテーマを分析しているだけでなく、最近になって経済学者が取り組むようになったテーマも取り上げています。本書はさまざまなタイプの読者の要望に答えることを目指しています。例えば、試験の準備中の学部学生には、ミクロ・マクロ経済の重要な分野の理論やモデルの概説が役に立つでしょうし、経済的な分析に興味がある読者や、研究計画をたてようとしている学生は、関心のある理論や実証的な証拠を本書から見つけることができるでしょう。また、新しい分野やアプローチに研究を広げようと考えている経済学者には、最新のテーマを紹介している章が有益でしょう。学部学生にも取り付きやすいよう、モデルの紹介には極力数式を減らして図解するようにし、実証的な証拠も巧みにまとめて、統計学や計量経済学に詳しくない読者でも理解できるようにしています。本書の各章は、重要な情報や着想が取り付きやすく、読みやすい形式で書かれています。