精神を切る手術~脳に分け入る科学の歴史~
橳島 次郎 著
著者紹介
内容
目次
序章 なぜ「精神を切る手術」か-脳の科学と臨床の関係を考えるために 第1章 「偉大で絶望的な治療」-欧米での精神外科の発端と展開(創始者モニスと伝道者フリーマン 様々な代替法の開発-消えた流れと今につながる流れ 退潮と非難を超えて-生き残った精神外科) 第2章 封印された過去-日本の精神外科の歴史(ロボトミーの始まりと広まり ロボトミーに代わる術式の展開-戦後日本の脳外科、神経科の動向との関わり 学会による否定決議とタブーの定着) 第3章 脳への介入の「根拠」と「成果」-脳科学と精神外科の相互交渉(ロボトミーは前頭葉への注目で始まった-勃興期の精神外科と脳神経回路説 記憶の研究を革新した一症例-眼窩皮質下切截の「副産物」 どこをどう切ればよいか-脳画像研究の進展と精神外科の現在 医療の名のもとに脳にどこまで介入してよいか-治療と臨床試験の狭間で) 終章 脳科学に何を求めるべきか-社会への応用に対する科学研究のあり方