著者紹介

内容

目次

はじめに 第１章　教育老年学におけるエイジングと高齢者学習の理論 　第１節　教育老年学と新しいエイジング観 　第２節　ポジティヴ・エイジングの考え方 　　1.エイジング概念をめぐる問題 　　2.サクセス・エイジングからポジティヴ・エイジングへ 　第３節　ポジティヴ・エイジングの諸相 　　1.ポジティヴ・エイジングをめぐる動向 　　2.ポジティヴ・エイジングにおけるジェロトランセンデンスの問題：ラース・トーンスタム 　　3.高齢者の生育史と経験のディスジャンクチャからのポジティヴ・エイジング：ピーター・ジャーヴィス 　　4.ポジティヴ心理学とポジティヴ・エイジング：マーティン・セリグマン 　第４節　高齢者学習の理論 　　1.ハワード・マクラスキーの高齢者教育論 　　2.高齢者教育から高齢者学習へ 　第５節　高齢者学習の内容編成論 　　1.高齢者学習における学習内容論：教科の視点 　　2.高齢者学習の学習内容編成の原理 　　3.「実質陶治?形式陶治」と転移の問題 　　4.タイラー原理と教育目標タキソノミ―論 　第６節　高齢者学習論の展望 第２章　現代社会と生成的エイジング：再帰性の深みへ 　第１節　「第二の近代」としての現代社会とエイジングの発見 　　1.「第二の近代」としての現代社会 　　2.エイジングの発見 　第２節　「隔離された経験」＝「抑圧されたものの回帰」としての老い 　　1.再帰性にいかにかかわっていくか：再帰性の暴走と〈より深い次元での再帰性〉 　　2.「隔離された経験」＝「抑圧されたものの回帰」としての老い 　　3.希望はないのか 　第３節　生成的エイジング 　　1.バランスをとる再帰性 　　2.自然（じねん）としてのエイジング 　　3.連帯（新たなつながり）の契機 　　4.欲望の自己転回 　第４節　私たち自身の問題へ 第３章　「かわいいおばあちゃん」とポジティヴ・エイジング 　第１節　「かわいい」の語義はいつどのように変わったのか？ 　　1.「かわいいおばあちゃん」のイメージ 　　2.「かわいい」の語義の変化 　　3.単にことばの意味が変化しただけなのか？ 　　4.かわいいおばあちゃんになりたい人と，高齢者がかわいくみえる人 　　5.「かわいい」の意味が変わったのはいつからか？ 　　6.本節のまとめ 　第２節　ポジティヴ・エイジングとしてのかわいいおばあちゃん 　　1.やまだようこの「うつくしいわ」論とポジティヴ・エイジング 　　2.ポジティヴ・エイジングとしての「かわいいおばあちゃん」 第４章　高齢者の社会参加と生涯学習 　第１節　高齢者の社会参加活動 　第２節　高齢者の社会参加活動と生涯学習の関連 　第３節　高齢者の生涯学習としての社会参加の場 　　1.福祉行政系列の高齢者の生涯学習としての社会参加の場 　　2.教育行政系列の高齢者の生涯学習としての社会参加の場 　　3.民間系列の高齢者の生涯学習としての社会参加の場 　第４節　高齢者の生涯学習としての社会参加の場としての高齢者大学 　　1.高齢者大学のタイポロジーとその特徴 　　2.高齢者大学における学習プログラム 　　3.高齢者大学の事例紹介：兵庫県生きがい創造協会における高齢者大学の取り組み 　第５節　高齢者の社会参加活動と生涯学習活動の関連構造：大阪府高齢者大学修了者に対する調査から 　第６節　高齢者の生涯学習をとおした社会参加の今後の課題 第５章　高齢者のエイジング観と学習ニーズに関する国際比較研究：カナダと日本の比較 　第１節　先行研究からの知見 　　1.高齢者のエイジングへの意識：ポジティヴな側面とネガティヴな側面 　　2.高齢者に特有の学習ニーズ 　　3.高齢者の学習の場：高齢者大学とシニア・センターの比較を中心に 　第２節　高齢者学習の国際比較調査の対象と方法：カナダのシニア・センターと日本の高齢者大学 　第３節　国際比較調査の結果 　　1.回答者の基本的属性 　　2.エイジングへの意識 　　3.学習ニーズと学習の場 　第４節　考察と解釈 　　1.エイジングへの意識調査結果への考察 　　2.学習ニーズと学習の場に関する考察 　第５節　今後の課題と展望 第６章　アメリカにおける高齢者のセルフ・ヘルプ・グループの展開：孫を教育する祖父母たちの活動を事例として 　第１節　セルフ・ヘルプ・グループの発展 　　1.メンタル・ヘルス・グループの出現 　　2.セルフ・ヘルプ・グループの援助・学習効果 　　3.「体験的知識」を活用した学習プロセス 　　4.高齢者グループの特質 　第２節　孫を教育する祖父母のセルフ・ヘルプ活動 　　1.孫を教育する祖父母の増加現象 　　2.祖父母特有の課題 　　3.祖父母同市のセルフ・ヘルプ活動 　第３節　今後の課題 第７章　NPOによる高齢者大学の運営：大阪府高齢者大学校を事例として 　第１節　大阪府高齢者大学の沿革と講座内容 　第２節　大阪府高齢者大学事業の見直し 　第３節　高齢者によるNPO高齢者大学校の運営に関するインタビュー調査 　　1.調査の目的と方法 　　2.大阪府高齢差大学廃止への対応 　　3.２年目から３年目にかけて 　　4.高齢者大学校がかかえる課題と方向性 　第４節　高齢者が高齢者大学を運営していくことの意義 第８章　高齢者への図書館サービス論と高齢者の図書館利用論・読書論 　第１節　高齢者への図書館サービス論から高齢者の図書館利用論・読書論・情報探究論へ 　　1.高齢者と図書館・読書の位置づけ 　　2.従来の図書館サービスの問題点：障害者サービスと高齢者サービスの重ね合わせ 　　3.図書館利用における高齢者観の二重性 　　4.高齢者への図書館サービス論からエイジングの視点を組み込んだ 　　　高齢者の図書館利用論・読書論・情報探求論へ 　第２節　図書館における高齢者サービスの新しい動向 　　1.アメリカ図書館協会ガイドラインにおける高齢者サービス 　　2.ウェヴ社会における高齢者の図書館利用 　　3.高齢者へのポジティヴなイメージと図書館利用 　　4.団塊世代・ベビーブーマーノ高齢化図書館職員退職問題 　第３節　高齢者の図書館利用と読書活動の特徴 　　1.高齢者の図書館利用の特徴 　　2.高齢者の読書活動の特徴 　　3.高齢者の文章読解について 　第４節　ポジティヴ・エイジングの視点からみた，図書館における高齢者サービスの実践 　　1.島根県斐川町立図書館の「暖炉の部屋」の実践 　　2.春日部市立庄和図書館の滞在型図書館の実践 　　3.図書館の高齢者サービスの新しい方向 　第５節　今後の課題 第９章　シニア層向け大学開放の実践と課題 　第１節　第三期の大学の理念と展開過程 　　1.欧米における第三期の大学の出発点：フランス型とイギリス型 　　2.アメリカと日本の動向 　　3.イギリス型モデルの特徴 　　4.インターネット上の第三期の大学 　第２節　日本におけるシニア向け大学開放の動向 　　1.日本におけるシニア向け大学開放のタイポロジー 　　2.シニア向け大学開放の事例報告：神戸山手大学と園田学園女子大学の事例 　第３節　シニア向け大学開放の意義と課題 おわりに