吉野　直行, 山上　秀文 　著

著者紹介

内容

目次

第一部　実践編 　第1章　資金循環と資金の過不足 　　1-1　経済と金融の関係―資金循環勘定 　　　1　資金循環勘定について 　　　2　各機関の資産と負債の概要 　　　(1)　金融機関 　　　(2)　非金融法人企業 　　　(3)　一般政府 　　　(4)　家計 　　　(5)　海外 　　1-2　政府の資金不足の調整 　　　1　バブル期の資金の流れの変化 　　　2　バブル崩壊後の資金の流れの変化 　　　3　一時的な景気回復期の資金の流れの変化 　　　4　2010年度の資金の流れの変化 　　1-3　企業の資金過不足の調整（I-Sバランス） 　第2章　企業の資金調達と投資 　　2-1　日本企業の資金調達と投資 　　2-2　利子率と投資の関係 　　　1　将来の収益・期待値の算出方法 　　　2　投資コストの算出方法 　　　3　最適な投資の決定 　　2-3　トービンのqと企業の投資 　第3章　金融商品のリスク制御と価格計算 　　3-1　日本の家計のポートフォリオ 　　3-2　債券市場・株式市場 　　　1　債権市場と価格計算 　　　(1)　国債市場 　　　(2)　債券価格と利子率 　　　(3)　日本の一般会計の歳出と国債発行 　　　(4)　最悪のシナリオ 　　　(5)　日本の資金循環とIS/LM曲線 　　　2　人は何故、株を持つのか？―株価の割引現在価値 　　　3　バブル―株の場合、不動産の場合 　　3-3　新しい金融商品とオプションの価格計算 　　　1　デリバティブ（派生商品）―スワップ、オプションなど 　　　(1)　スワップ取引 　　　(2)　金融先物・先渡し取引 　　　(3)　オプション取引 　　　2　オプション価格の計算 　第4章　金融機関の仲介機能と証券市場 　　4-1　日本の金融機関の構成 　　4-2　銀行・協同組織金融機関、貸金業 　　　1　銀行 　　　2　協同組織金融機関 　　　3　貸金業 　　4-3　証券会社と証券市場 　　　1　証券会社 　　　2　証券市場 　　4-4　生命保険会社・損害保険会社 　　4-5　機関投資家 　　　1　日本の機関投資家の日本国債保有 　　　2　ヘッジファンド―高レバレッジ機関（HLI） 　第5章　金融行政と金融政策 　　5-1　金融システムの安定とBIS規制 　　5-2　証券化とオフバランスシート 　　　1　アメリカ―サブプライムローンのケース 　　　(1)　証券化―オフバランス化 　　　(2)　なぜ証券化は進んだのか？―証券化推進の要因 　　　(3)　レバレッジ効果 　　　(4)　投資家は本当に真実を知りえなかったのか？ 　　　2　日本―バブルの場合 　　5-3　金融政策と短期金融市場の金利調節 　　　1　中央銀行の真の役割 　　　2　日本の金融政策の実際 　　　3　マネーストック（money supply）を増やす 　　　(1)　銀行にとっての金融政策 　　　(2)　日銀貸出の操作 　　　(3)　コールレートの操作 　　　4　ゼロ金利でも景気回復しない理由 　　　5　第三の金融政策―超過準備（エクセス・リザーブ）を増やす 　　　6　第四の金融政策 　　　(1)　国債など金融資産の保有を増やす 　　　(2)　公開市場操作 　　　(3)　日銀法による規制 　　5-4　インフレ・ターゲティングとテイラー・ルール 　第6章　財政と財政投融資 　　6-1　国債の発行増と金融機関の保有増 　　　1　国債市場 　　　2　日本における国債市場の需要と供給 　　　3　ギリシャにおける国債市場 　　　4　国債の使途についての問題点 　　　5　日本とギリシャの違い 　　　6　日本の現状と将来の展望 　　6-2　財政投融資制度と財政投融資改革 　　　1　財政投融資改革以前の制度 　　　(1)　財政投融資の金融的側面 　　　(2)　財政投融資の財政的側面 　　　2　市場の失敗と財政投融資の役割・その課題 　　　3　財政投融資改革と運用実績・計画残高の縮減・効率化（2001 　　　　 年4月以降） 　　6-3　郵便貯金 　　　1　郵便貯金の歴史 　　　2　定額貯金の商品性 　　　3　郵政民営化 　第7章　貿易・資本移動と外国為替 　　7-1　国際収支 　　　1　国際収支とは 　　　2　国民所得勘定と経常収支の関係 　　　3　経常収支不均衡是正の政策と所得決定 　　　4　経常収支決定の短期理論 　　　5　経常収支決定の中長期理論 　　　6　国際収支と国債貸借 　　7-2　外国為替決定理論 　　　1　フロー中心からストック中心の理論へ 　　　2　購買力平価説（Purchasing Power Parity Theory: P. P. P.） 　　　3　アセットアプローチ―金利平価理論 　　　4　合理的予想形成モデル 　　7-3　国際資本移動と国際金融のトリレンマ 　　　1　バブルのメカニズム―なぜバブルが起こるのか 　　　(1)　日本の事例 　　　(2)　アメリカのサブプライムローンの事例 　　　(3)　中国の事例 　　　2　国際金融のトリレンマ 　　7-4　ユーロの危機 　　　1　共通通貨ユーロの誕生まで 　　　2　資本の自由化と通貨統合 　　　3　EMU単一金融政策と安定成長協定（SGP: Stability Growth 　　　　 Pact） 　　　4　ユーロ危機の発生と財政・金融問題 第2部　理論編 　第8章　金融のミクロ理論 　　8-1　家計の金融行動 　　　1　貯蓄の種類、金融との関係 　　　2　リスクのもとでの家計の金融行動 　　　3　家計の資産選択とポートフォリオ理論 　　　4　リスク資産の組み合わせ 　　8-2　企業の金融行動 　　　1　企業の金融行動と利子率 　　　2　企業の利潤極大化の行動 　　　3　家計の貯蓄行動と企業の借入需要 　　　4　リスクの下での企業の金融行動 　　　5　企業の資本構成とMM理論 　　8-3　銀行の金融行動 　　　1　日本の銀行の行動の分析 　　　2　銀行行動（大企業と中小企業の比較） 　　　3　中小企業の貸出供給曲線―バックワード・ベンディング曲線 　　　　（屈折貸出供給曲線） 　第9章　金融のマクロ理論 　　9-1　IS-LMモデル 　　9-2　所得と利子率の決定 　　　1　財・サービス市場 　　　2　均衡所得の決定 　　　3　貨幣市場の均衡 　　　4　財市場と貨幣市場の均衡 　　　5　金融政策とその効果 　　9-3　物価の決定―総需要-総供給モデル 　　　1　総供給 　　　2　総需要 　　　3　総需要と総供給の均衡 　　　4　金融政策の効果 　　　5　古典派のモデル 　　9-4　合理的期待形成と金融政策 　　　1　期待形成を導入したモデル 　　　2　古典派モデルにおける金融政策とフィリップス曲線 　　　(1)　適応的期待 　　　(2)　合理的期待 　　9-5　IS=LM=BPモデル（オープン・マクロモデル） 　　　1　為替レートの変動とその要因 　　　2　国際収支（BP曲線）の動き 　　　(1)　IS=LM=BP曲線と財政金融政策（資本移動が不完全な場合） 　　　(2)　資本移動が不完全な場合の財政政策の効果 　　　(3)　資本移動が不完全な場合の金融政策 　　　(4)　中国の輸出主導の経済成長（BP曲線が垂直に近い場合） 　　　(5)　資本移動が自由な場合の財政政策の効果 　　　(6)　資本移動が完全に自由な場合の金融政策の効果