臨床家のためのDSM-5虎の巻
森 則夫, 杉山 登志郎, 岩田 泰秀 著
著者紹介
内容
目次
第1章 DSM-5の全体構成 1 DSM-4からDSM-5へDSMの変遷とその意義 1.DSM-5登場 2.DSM-3とカテゴリー診断学の登場 3.多軸診断とその行方、多元的(ディメンション)診断 4.日本語の呼称の問題 2.DSM-5総論 第2章 児童青年期の精神疾患 1 児童青年期の精神疾患 ──基盤となること 1.診断、症状、精神病理学 2.発達精神病理学と出世魚現象 3.診断を行う目的は、臨床においては治療を組むためである 2 児童青年期精神疾患の全体像 1.DSM-5では児童青年期の疾患がいろいろなグループに散らばった 2.なぜ散らばったのか 3 神経発達障害 1.知的障害(Intellectual Disability) 2.コミュニケーション障害(Communication Disorders) 3.特異的学習障害(Specific Learning Disorder) 4.運動障害(Motor Disorders) 5.他の神経発達障害 4 自閉症スペクトラム 1.大きな概念の変更があった 2.なぜスペクトラムか 3.ASDは減るか? 5 注意欠如/多動性障害 1.発達障害に正式に仲間入り 2.虐待系の多動との鑑別は可能か 6 その他の児童青年精神医学領域のトピックス 1.重度気分調整不全障害 (Disruptive Mood Dysregulation Disorder:DMDD) 2.トラウマとストレス因子関連障害 (Trauma-and stressor-Related disorders) 3.外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder:PTSD)4.解離性障害(Dissociative Disorders) 5.破壊的衝動制御と素行障害 (Disruptive, Impulse-control, and Conduct Disorders) 6.溜め込み障害(Hoarding Disorder) 7 まとめ 1.変更点のまとめ 2.児童青年精神医学を学ばずに今後精神科医は生き残れない 第3章 成人の精神疾患 1 統合失調症スペクトラムおよび他の精神病障害 1.統合失調症スペクトラム(Schizophrenia Spectrum) 2.他の精神病性障害 3.緊張病(Catatonia) 4.特定不能の診断はICDに合わせた 5.今回から使用されることになった特定子(Specifier) 6.まとめ 2 双極性障害とうつ病性障害 1.気分障害の中心が双極性障害になった 2.双極および関連障害 3.抑うつ障害 4.新型うつ病は存在するか 5.ICD-10のほうが診断をしやすい 3 不安障害・強迫関連障害・身体症状関連障害 1.不安障害 2.強迫関連障害 3.強迫の時代は到来したか 4.身体症状関連障害 4 哺食と摂食の障害 1.新たな摂食障害の概要 2.幼児期に見られる哺食と摂食の障害 3.神経性無食欲症と神経性大食症の変更点 4.むちゃ食い障害という「疾患」の登場 5.その他の特定された哺食と摂食の障害 (Other Specified Feeding and Eating Disorder) 5 物質関連および嗜癖障害 1.このグループの成り立ち 2.物質関連障害 (Substance-Related Disorders) 3.物質誘発障害、物質/薬物誘発性精神疾患 4.非物質関連障害 (Non-Substance-Related Disorders) 6 神経認知障害 1.主として老年変化による器質性疾患の概要 2.せん妄(Delirium) 3.神経認知障害 4.その他の診断カテゴリーと大・小神経認知障害 5.まとめ 7 人格障害 1.クラスターと下位分類は変わらない 2.人格障害はこれからどうなるのか