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黒澤明 樹海の迷宮~映画「デルス・ウザーラ」全記録1971〜1975~

野上 照代, ヴラジーミル・ヴァシーリエフ, 笹井 隆男  著

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価格 \4,730(税込)         
発行年月 2015年06月
出版社/提供元
小学館
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 639p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/人文科学/芸術/映像
ISBN 9784093884259
商品コード 1017815774
NDC分類 778.21
基本件名 デルス・ウザーラ(映画)
個人件名 黒沢/明
本の性格 学術書/学生用
新刊案内掲載月 2015年07月2週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1017815774

著者紹介

野上 照代(著者):1927年生まれ。出版社勤務を経て大映京都の記録係に。「羅生門」に参加、黒澤明と出会う。以降「白痴」を除く全ての作品に参加。
ヴラジーミル・ヴァシーリエフ(著者):1939年生まれ。モスフィルム勤務。

内容

黒澤のソ連映画『デルス・ウザーラ』の全貌

公開40周年を迎える、名匠・黒澤明のアカデミー外国語映画賞受賞作『デルス・ウザーラ』。巨匠初の外国映画(ソ連)にして、壮年期から晩年の円熟期への創作の画期ともなった作品です。自然人デルスを通して、文明社会の奢りを告発し自然との共生を謳う極めて今日的なこの作品は、しかしこれまで正当な研究・評価の対象となることはありませんでした。謎に包まれたこの作品の深部に切り込んでいくのが本書です。黒澤明研究史上、初めて公開される盟友・野上照代氏の撮影日誌、ソ連側助監督・ヴァシーリエフ氏による現場記録、関係者へのインタビューをもとに、過酷な撮影現場と苦悩する黒澤の姿が赤裸々に描かれていきます。ソ連からの帰国時に、自力歩行も困難なほど消耗した過酷な撮影を経てなお「創るということは素晴らしい」と自ら語った、映画製作の“天国と地獄”が余すことなく描かれた、従来の黒澤明研究と一線を画する濃厚なドキュメンタリーです。またこれも初公開となる幻の完成シナリオも収録します。基調原稿として池澤夏樹氏による特別寄稿のほか、フランシス・コッポラ監督、主演のユーリー・ソローミン氏のコメントも掲載いたします。


【編集担当からのおすすめ情報】
黒澤明の映画創作に関する書籍は多数ありますが、どれも評論家や研究者など、映画現場以外の著者によって書かれたものでした。本書は、黒澤監督の映画撮影の現場に生涯よりそった野上照代氏が初めて公開する撮影日誌と、ソ連側助監督の精細な記録から再現された、超一級の史料価値を持つドキュメンタリーです。巨匠・黒澤の撮影現場の実態が生々しいまでに描かれ、人間として苦悩する姿には従来の黒澤明観を覆すインパクトがあります。本書を経験しなくては、もはや黒澤映画は語れません。