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書評掲載
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インテル~世界で最も重要な会社の産業史~

マイケル・マローン  著

土方 奈美  翻訳
 品切
   
価格 \2,310(税込)         
発行年月 2015年09月
出版社/提供元
文藝春秋
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 582p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/理工学/電気・電子工学/電気機器
ISBN 9784163903316
商品コード 1018536454
NDC分類 549.067
基本件名 インテル
本の性格 実務向け
新刊案内掲載月 2015年10月3週
書評掲載誌 日本経済新聞 2015/10/18
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1018536454

内容

「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」つまり「コンピュータの処理能力は指数関数的に向上していく」、1965年、インテルの創業者であるゴードン・ムーア博士が発表した論文に書かれていた半導体の能力に関する洞察は、「ムーアの法則」として、今日にいたるまで、情報産業にかかわるものが、逃れらない法則となった。

その法則を生み出した「世界で最も重要な会社「インテル」の産業史である。

ムーアの法則」の誕生のみならず、本書を読む読者が切実に感じるのは、今自分が努めている会社、業界のすべてに通ずる共通のテーマが、鮮烈なエピソードをもって書かれている点だ。

すなわち、「技術力か営業力か宣伝力か」という問題。
あるいは「才能か努力か」
あるいは、「継承か革新か」
あるいは「模倣か創造か」

本書の中には、コンピュータの心臓部であるマイクロプロセッサ(CPU)を世界で初めインテルとともに開発した日本の電卓メーカーが、最後の最後で社長の判断から契約をキャンセル、結果的には、CPUの知的財産権を逃すという「史上最悪の経営判断」をしてしまう話や、あるいは、モトローラに劣るチップをインテルが営業力でもってシェアを逆転する様など、私たちの今日のビジネスの日々の判断に通じる血わき肉おどるエピソードが満載されている。

著者はアメリカの新聞で初めてシリコンバレー担当をおいたサンノゼマーキュリーニュースで最初のシリコン・バレー担当となった記者。1970年代から今日まで、その有為転変を追い続けてきた。