ユング(人と思想 59)
林 道義 著
内容
目次
目次(内容と構成) はじめに 一 心はもう一つの現実 夢は現実である/無意識は実在する/「よい子」コンプレックス/ ケプラーのインスピレーション/無意識は人を動かす/層をなす心の構造/ 普遍的無意識/祖先の体験が生んだもの/元型は文化を生み出す/ 『ファウスト』第二部/イメージはただの幻か/観察という方法 二 ユングの人となり――両面性 内向的性格/学校不適応/母の二つの顔/心の分裂性/カンテラの夢/進学の悩み 三 ユングとフロイト、そしてタイプ論 精神科医として出発/患者の心の理解/フロイトとの出会い/夢はだまさない/ 自分に暗いフロイト/決別と暗闇体験/タイプの違いという発想/外向性と内向性/ 現代社会の外向的性格/意識的態度と無意識的態度と 四 人格の危機と統合――個性化 「内なる他者」との対決/ジークフリートの角笛/東洋との出会い/太母と英雄神話/ 影=闇の世界/アニマとアニムス/女性の心理の独自性/精神の元型/ 老賢者とマンダラ/塔の家/内なる先祖との結びつき 五 自分の宗教・自分の神話 神はグロテスクだった/教会を破壊する神/内的体験と信仰告白/正統と異端/ 不条理な神、ヤーヴェ/元型としてのイエス像/キリスト教の一面性/ グノーシス主義への傾倒/錬金術師が求めたものは/神話としての宗教/ 神話を追放したプロテスタンティズム/自分の神話 六 文明批判とナチス論 太陽の息子の気品/UFOの魔法の幻灯/ヴォータン元型と秩序元型/元型の両面性/ 病理現象としてのナチス/ユングの処方箋/差別への加担か?/守りに徹した政治的実践 七 ユング思想の特徴 革命性と健全性/強靱で柔軟な意識/感情のコントロール/内なる自然 あとがき 年譜 さくいん