内容
金銀3枚で守り、飛角銀桂香で攻める。将棋の基本戦法であり、歴代の大勝負の中心に常にあった矢倉戦法。 本書は若き日の大山康晴から現在の羽生善治まで、古今の矢倉の名局100局を高橋道雄九段の詳細の解説でお送りするものです。第11期名人戦第5局▲大山―△木村 「大山、悲願の名人位奪取」 からスタートし、 第37期名人戦第4局▲中原―△米長 「棋史に残る名手▲5七銀」 第40期名人戦第8局▲加藤―△中原 「加藤、十番勝負を制し、悲願の名人に」 第19期新人王戦決勝▲羽生―△森内 「将棋史に残る端歩突き」 などなど、名局が目白押しの一冊となっています。 自分の目で矢倉戦法の変遷を見てきた著者・高橋九段はまえがきにこう書いています。 「矢倉は私にとって、ライフワークの戦法と言っても過言ではない。100局を解説するのは、本当に大変な作業ではあったけれど、書きながら、非常に充実感を感じていたのもまた事実。 『自分は、矢倉の歴史をこの世に記す本書を書くために棋士になったんだなぁ』自然にそうした思いも込み上げてくる」 まさに全将棋ファン必携の記念碑的一冊。 ぜひ手にとって将棋史に残る、矢倉の名局を堪能してください。