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<獄中>の文学史~夢想する近代日本文学~

副田 賢二  著

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価格 \2,420(税込)         
発行年月 2016年05月
出版社/提供元
笠間書院
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 407p,17p,11p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784305708069
商品コード 1020481232
NDC分類 910.26
基本件名 日本文学-歴史-近代
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2016年06月3週
書評掲載誌 読売新聞 2016/07/24、東京・中日新聞 2016/08/07
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1020481232

著者紹介

副田 賢二(著者):1969年佐賀県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。防衛大学校人文社会科学群人間文化学科准教授。

内容

〈獄中〉のことばが社会と文学のなかで特権的な意味を持ち続けてきたのはなぜか。 過剰な言葉あふれる〈獄中〉。そのダイナミックな営みの歴史的記憶を明治期からたどる書。 様々な意味やコンテクスト、そして同時代的な欲望が多様に交錯し、化合することによって生み出されてきた、イメージと記号が重なり合う入れ子型の空間であった〈獄中〉。その中で育まれた近代日本文学の想像力は、現代日本の言説空間にも、いまだ影響力を与え続けている。一体そこでは何が起こっていたのか。明治期から平成にいたるまで、検証していく。付録「〈獄中〉言説年表」(明治期〜一九九〇年代まで)。 【近代日本文学が抱え込んできた歴史性を示す言説として、一連の〈獄中〉言説とその表象の展開、そして消費形態を捉え直し、そこに発動した想像力と「文学」との関係構造を検証することが、本書の目的である。出版ジャーナリズムと政治体制との対立構造が生まれた明治初期から、一九三〇年代後半のいわゆる〈文芸復興〉期までの近代日本文学の歴史的展開を中心に、〈獄中〉言説とその表象がそこで果たした多元的機能を検証してゆきたい。そこでは、いわゆる「獄中記」的言説に限らず、報道や娯楽記事、広告等をも含めた〈獄中〉に関する雑多な言説を、同時代の出版・雑誌メディアとの関係と相互作用という側面を重視して考察する。また、そのような〈獄中〉表象が、アジア・太平洋戦争の敗戦に伴う制度的転換と社会構造の変化を経由した戦後の言説空間においてどのように展開され、消費されるようになったのかについても考察を加える。】……「序論」より

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