絵伝と縁起の近世僧坊文芸~聖なる俗伝~
堤 邦彦 著
内容
目次
はじめに [Ⅰ 近世高僧伝の文芸性と口承性] 第一章 近世高僧伝の虚と実──道元伝記の変容を中心に 第二章 親鸞の産女済度譚──縁起と口碑伝説のあいだ 第三章 蓮如上人・幽霊済度の島──真宗史と在地伝承 [Ⅱ 絵解きと高僧絵伝] 第一章 勧化本と絵解き──幡随意上人伝の図像化をめぐって 第二章 二十四輩巡拝と関東絵伝 第三章 『西光寺御絵伝』と「鬼人成仏証拠之角縁起」 第四章 二十四輩寺院縁起の周辺──水辺の風土と念仏の勝利 第五章 親鸞伝から『性信上人絵伝』へ──報恩寺絵伝をよみとく 第六章 関東絵伝の近代──讃岐に渡った二十四輩伝承 [Ⅲ 縁起と近世文学] 第一章 いくさ語りから怪談へ 第二章 浄瑠璃姫伝承と寺宝開帳 第三章 冥府は現世にあり──地獄観の近世的変容 第四章 福神と貧乏神──近世文学は「宿世の貧報」をどうとらえたか 第五章 上田秋成と唱導文化 [Ⅳ 資料篇] 資料①『弾誓上人絵詞伝』 資料②『幡随意上人諸国行化伝』 あとがき 初出一覧 索引