内容
「ことばの人」ルターは「歌う人」でもあった──宗教改革者ルターは多くの賛美歌を作り「歌う人」でもあった。賛美歌は説教への会衆の応答であり、神のことばの説教でもあるとして、礼拝に会衆賛美を導入したのはルターであった。ルター研究の第一人者が、ルター作詞の多彩な賛美歌を現代語訳とともに紹介し、作られた背景、込められたルターの神学を解説する。賛美歌から見たルターとは。【目次】1 宗教改革の会衆賛美歌(コラール)始まる 「今来てください、異邦人の救い主よ」2 信仰改革は礼拝改革へ具体化 「誉め讃えられよ、イエス・キリストよ」3 ルターの詩編歌 「深い悩みから私はあなたに叫ぶ」(詩編130編) 「神がわれわれに対し恵み深く」4 信仰の殉教バラード 「新しい歌をわれわれは始める」5 主の復活を歌う 「キリストは死の布に横たわった」6 聖霊を祈願する教会 「来てください、造り主である神、聖霊よ」 「来てください、聖霊、主なる神よ」7 キリストと教会を歌う 「今喜べ、愛するキリスト教会よ」8 教皇もトルコも 「われわれに恵み深く平和を与えてください」 「われわれを支えてください、主よ、みことばのもとに」9 人間の不安と神への信頼─四面楚歌の中での慰めの歌 「われわれの神こそ堅い砦」10 カテキズムの学びにも賛美歌 ①十戒 「これこそ聖なる十戒」11 カテキズムの学びにも賛美歌 ②使徒信条と主の祈り 「われわれはみなひとりの神を信じる」 「天のみ国におられるわれわれの父よ」12 カテキズムの学びにも賛美歌 ③洗礼と聖餐 「キリスト、われわれの主はヨルダンに来た」 「イエス・キリスト、われわれの救い主」13 子どもと歌うクリスマスの歌─喜びのクリスマス、悲しみの中のクリスマス 「空高くから私は来ました」 「天からみ使いの群れが来て」14 生と死を生きる信仰─死のただ中で生かされている信仰から 「生のただ中にあってわれわれは」 「平安と喜びをもって私は行きます」15 ラテン語四声のモテット─福音を語り続ける 「死なない、生きて語ろう、主のみわざを」あとがき参考資料 本文中で取り上げなかったルターの賛美歌