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公共図書館の冒険~未来につながるヒストリー~

柳与志夫, 田村俊作, 小林昌樹, 鈴木宏宗, 柴野京子, 河合将彦, 安井一徳, 小田光宏  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \3,850(税込)         
発行年月 2018年04月
出版社/提供元
みすず書房
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 9p,303p,7p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/総記/総記/図書館情報学
ISBN 9784622086826
商品コード 1027279929
NDC分類 016.21
基本件名 図書館(公共)-日本
本の性格 学術書/実務向け
新刊案内掲載月 2018年06月1週
書評掲載誌 読売新聞 2018/05/27
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027279929

著者紹介

柳与志夫(著者):1954年大阪府生まれ。1979年慶應義塾大学文学部卒業。同年、国立国会図書館入館。2004年9月から2008年3月まで東京都千代田区へ出向、教育委員会事務局図書文化財課長兼千代田図書館長等を経て、現在、東京大学大学院情報学環特任教授(常勤)。専攻は図書館経営論、文化資源政策論。主な著書に『図書館経営論』(学文社、2007年)『知識の経営と図書館』(勁草書房、2009)『千代田図書館とは何か』(ポット出版、2010)『文化情報資源と図書館経営』(勁草書房、2015)『公共図書館の冒険』(共編、みすず書房、2018)など。
田村俊作(著者):1949年生まれ。慶應義塾大学名誉教授(図書館情報学)。著書『公共図書館の冒険』(共著、みすず書房、2018年)共編著『公共図書館の論点整理』(勁草書房、2008年)『公共図書館の冒険』(みすず書房、2018年)ほか。
小林昌樹(著者):1967年生まれ。国立国会図書館。著書『雑誌新聞発行部数事典――昭和戦前期 附.発禁本部数総覧』(金沢文圃閣、2011年)ほか。
鈴木宏宗(著者):1970年生まれ。国立国会図書館。「帝国図書館長松本喜一について」(日本図書館文化史研究会編『図書館人物伝――図書館を育てた20人の功績と生涯』日外アソシエーツ、2007年、所収)ほか。
柴野京子(著者):上智大学文学部新聞学科准教授。著書『書棚と平台――出版流通というメディア』(弘文堂、2009年)ほか。
河合将彦(著者):1978年生まれ。国立国会図書館。「「男性図書館員」の肖像」(国立国会図書館カレントアウェアネス No. 298)ほか。
安井一徳(著者):1982年生まれ。国立国会図書館。「コレクションとは」(日本図書館情報学会研究委員会編『情報の評価とコレクション形成』勉誠出版、2015年、所収)ほか。
小田光宏(著者):1957年生まれ。青山学院大学教育人間科学部教授。「社会教育施設の管理運営に関する諸問題」(鈴木眞理ほか編著『社会教育の施設論』学文社、2015年、所収)ほか。

内容

今とは違う、別の公共図書館がありえたのではないか、それが本書を生み出す母体となった研究会メンバーの共通の思いだった。近代公共図書館が欧米で成立してからまだ200年もたっていない。我が国においてある程度普及してきたのは100年程度の話だ。一般の人々や図書館関係者の間で公共図書館像の揺らぎがあっても何の不思議もない。近年の指定管理者問題や無料貸本屋論争を見ていると、そもそも公共図書館という制度は日本に根づいているのだろうか、という疑問もわいてくる。その一方で、書店や出版をテーマとする本と並んで、図書館に関する本が次々と出版されている。そこにはさまざまな背景を持つ人々の図書館に対する期待や不満、理想が込められているのだろう。残念ながらそれに対して、図書館界から、これからの新しい公共図書館像が提示されているようには思えないのである。そして、私たちが、その解決のヒントを得ようとしたのが、我が国の公共図書館史をもう一度見直してみることだった。そこに別の可能性、別の見方があったのではないだろうか。
(「まえがき」より)

〈歴史から見直す〉〈図書館ではどんな本が読めて、そして読めなかったのか〉〈本が書架に並ぶまで〉〈図書館界と出版業界のあいだ〉〈図書館で働く人々――イメージ・現実・未来〉〈貸出カウンターの内と外――オルタナティブな時空間〉〈何をしたかったのか、何ができるのか〉の全7章。

目次