図解薬剤学 改訂6版(みてわかる薬学)
山下伸二, 関 俊暢, 森 健二, 福島昭二, 岸本修一, 伊藤邦彦, 夏目秀視, 森本雍憲, 片岡 誠, 西田孝洋, 渡邉哲也, 杉林堅次, 長谷川哲也, 秋元雅之, 木村聡一郎 著
内容
目次
◆ 薬学教育モデル・コアカリキュラム対応表 第1編 医薬品の物性と物理薬剤学 1章 薬剤学総論 A 薬剤学と薬学教育モデル・コアカリキュラム B 医薬品 C 日本薬局方,製剤総則の剤形と定義 2章 溶解現象と溶液 A 溶液と溶解 1. 溶 液 2. 溶液の分類 3. 溶液の濃度 4. 分子間に働く力と溶解現象 B 溶解度 1. 液体の溶解度 2. 気体の溶解度 3. 固体の溶解度 C 溶解速度 1. 溶解速度式 2. 溶解速度に影響する因子 D 膜透過速度 1. 膜透過の機構 2. 積層膜の透過 E 溶解補助 1. 溶解補助の機構 2. 化学修飾による溶解性の調節 F 溶液の性質 1. 溶液の束一性 2. 等張溶液と等張化 3. 溶液のpH 3章 薬物の安定性 A 反応速度論 1. 反応速度の概念 2. 反応速度の微分式による表現と反応次数 3. 1次反応 4. 0次反応 5. 2次反応 6. 反応次数の決定法 7. 擬0次反応と擬1次反応 8. 複合反応 B 医薬品の安定性に影響する因子 1. 温度の影響 2. 触媒反応 3. イオン強度,誘電率の影響 C 医薬品の安定化 1. 最適条件の選択 2. 分解促進因子の除去,削減 3. 物理化学的性質の修飾 4章 粒子と粉体 Ⅰ粒子の性質 A 粒子径の測定 1. 幾何学的測定法(幾何学的粒子径) 2. 有効粒子径(物理的換算径) B 平均粒子径と粒度分布 1. 粒度分布曲線 2. 粉体の大きさの表現方法 3. 基 準 4. 平均径 Ⅱ粉体の性質 A 充填性 1. 体 積 2. 空隙率と充填率 3. 密 度 4. 粒子径と充填性 B 粉体の付着・凝集性と流動性 1. 粉体の付着・凝集性 2. 粉体の流動性 C 粉体のぬれ 1. 接触角とヤング式 2. ぬれの測定法 D 粉体の吸湿性 1. 相対湿度と臨界相対湿度 2. エルダーの仮説 E 共融混合物 F 粉体の混合性 1. 粉体の影響 2. 混合操作 3. 混合度 5章 分散系 A 界面の性質 1. 表面張力・界面張力 2. 表面張力の測定 3. 吸着と表面張力 4. 液-液界面 5. ぬれの現象 B 界面活性剤の構造と分類 1. 分 類 2. イオン性界面活性剤 3. 非イオン性界面活性剤 4. 天然に存在する界面活性剤 C 界面活性剤溶液の性質と作用 1. 界面活性剤溶液の性質 2. HLB 3. 界面活性剤の溶解性 4. 可溶化 D 代表的な分散系 1. 分散系の分類 2. コロイド分散系 3. 乳 剤(エマルション) 4. 懸濁剤 6章 レオロジー A 弾性および粘性 1. 弾 性 2. 粘 性(ニュートン流動) B 粘弾性 1. マックスウェルモデル 2. フォークト(ケルビン)モデル C 非ニュートン流動 1. 塑性流動(ビンガム流動) 2. 準塑性流動(擬塑性流動) 3. 準粘性流動(擬粘性流動) 4. ダイラタント流動 D チキソトロピー E レオロジーの測定 1. 粘度測定法 2. 粘稠度の測定法 F 製剤のレオロジー 1. 懸濁剤 2. 軟膏剤,クリーム剤,ゲル剤 3. 経口ゼリー剤 G 製剤用高分子 1. 高分子の構造と性質 2. 製剤用高分子 3. ドラッグデリバリー用高分子 7章 ドラッグデリバリーシステムと新しい製剤 A ドラッグデリバリーシステムの分類 B 放出制御を目的とした製剤 1. 経皮吸収型製剤 2. 植え込み注射剤・持続性注射剤 3. 経口製剤 4. その他 C 標的指向を目的とした製剤 1. 注射以外の標的化 2. 注射による標的化および分布の制御 D 薬物の化学修飾 1. 安定性の改善を目的とした修飾 2. 溶解性の改善を目的とした修飾 3. 吸収性の改善および血中滞留性(持続性)の改善 4. 標的組織での活性化を目的とした修飾 第2編 医薬品の体内動態と薬物動態学 1章 生体膜透過 A 生体膜の構造 B 薬物の生体膜透過機構 1. 受動拡散(単純拡散) 2. 特殊輸送機構 2章 薬物の吸収 A 薬物の投与部位 B 薬物の消化管吸収 1. 消化管の構造と機能 2. 薬物の消化管吸収機構 3. 消化管吸収に影響を及ぼす薬物の物理化学的因子 4. 消化管吸収に影響を及ぼす製剤学的因子 5. 消化管吸収に影響を及ぼす生体側の因子 6. 経口的に投与される薬物 C 消化管以外からの薬物吸収 1. 口腔粘膜からの吸収 2. 直腸からの吸収 3. 鼻粘膜からの吸収 4. 皮膚からの吸収 5. 肺からの吸収 6. 注射部位からの吸収 3章 薬物の体内分布 A 薬物の分布に影響を及ぼす要因 1. 毛細血管の透過性 2. 血流量 3. 血漿タンパク質との結合 4. 組織内での結合 B 見かけの分布容積 C 薬物の脳への分布 1. 血液脳関門 2. 血液脳脊髄液関門 D 薬物の胎児への分布 4章 薬物の代謝 A 薬物代謝が薬効に及ぼす影響 1. 薬物分子の体内での化学的変化 2. 初回通過効果 3. 腸肝循環 B 薬物代謝反応の部位 1. 肝臓の構造と機能 2. 薬物の肝臓内動態 3. 肝ミクロソーム 4. 肝臓以外における代謝 C 薬物代謝酵素 1. シトクロムP450 2. FAD含有モノオキシゲナーゼ D 薬物代謝能の評価 1. 薬物代謝酵素活性 2. 肝クリアランス 3. 肝固有クリアランス E 薬物代謝の様式 1. 第Ⅰ相反応 2. 第Ⅱ相反応 F 薬物代謝に影響を及ぼす因子 1. 動物種 2. 個人差(遺伝的因子) 3. 性 差 4. 年 齢 5. 疾 病 6. 治 療(投与経路,併用薬) 7. 食 事 8. 嗜好品(アルコール,喫煙) 9. 環 境 G 薬物代謝酵素の誘導と阻害 1. 酵素誘導 2. 酵素阻害 5章 薬物の排泄 A 腎排泄 1. 腎臓の構造と機能 2. 尿の生成と薬物の尿中排泄機構 3. 腎クリアランス B 胆汁中排泄 1. 肝臓の構造,機能と胆汁生成 2. 薬物の胆汁中排泄 3. 腸肝循環 C 尿・胆汁以外からの排泄 1. 消化管排泄 2. 唾液中排泄 3. 乳汁中排泄 4. 呼気中排泄 6章 薬物動態学 A コンパートメントモデル 1. 1-コンパートメントモデル 2. 2-コンパートメントモデルとマルチコンパートメントモデル 3. 線形および非線形コンパートメントモデル B 線形1-コンパートメントモデル ⅰ 血管内急速投与の場合(吸収過程のない場合) 1. 体内薬物量の時間的推移 2. 見かけの分布容積 3. 血中薬物濃度の解析法 4. 消失半減期と消失速度定数の関係 5. 血中濃度時間曲線下面積 6. 全身クリアランス 7. 薬物の尿中排泄速度による解析法 8. シグマ・マイナス・プロットによる解析法 ⅱ 血管内連続注入の場合 1. 血管内注入継続時の血中薬物濃度 2. 定常状態到達前に血管内注入を停止する場合の血中薬物濃度 3. 定常状態到達後に血管内注入を停止する場合の血中薬物濃度 4. 血管内注入と急速静注の併用 ⅲ 1次吸収過程がある場合 1. 血中薬物濃度の解析法 2. kaとkelの関係が特殊な場合 3. 見かけの分布容積と血中濃度時間曲線下面積 4. 最高血中濃度,および最高血中濃度到達時間 5. 尿中排泄データの解析法 6. 吸収速度算出法 C 線形2-コンパートメントモデル(血管内急速投与の場合) 1. 血中薬物濃度の解析法 2. 分布容積 3. AUCおよび全身クリアランス 4. 消失半減期 5. 線形コンパートメントモデルのまとめ D くり返し投与(連続投与) 1. くり返し血管内投与の場合 2. くり返し経口投与の場合 E モーメント解析法 1. モーメントの定義 2. モーメントの利用 3. コンパートメントモデル解析とモーメント解析の対応 4. 製剤からの溶出および吸収過程の解析 F クリアランスの概念と生理学的薬物動態学 1. 1つの臓器の生理学的モデル 2. 組織クリアランス 3. 固有クリアランス 4. 全身クリアランス 5. クリアランスからみた薬物の特徴づけ 6. 分布容積からみた薬物の特徴づけ 7. 生物学的利用能(バイオアベイラビリティ) 8. 初回通過効果 9. 生理学的モデル(インテグレイテッドモデル) 10. ハイブリッドモデル G 非線形速度論 1. 固有クリアランス(消失過程)に非線形のある場合 2. タンパク結合(分布)に非線形性がある場合 7章 薬物動態の変動要因 A 吸収過程における影響因子 1. 製剤学的要因─薬物の溶解性 2. 消化管運動の影響─胃内容排出速度 3. 消化管内pHの影響 4. 消化管分泌液の影響─胆汁分泌 5. 薬物相互作用の影響 B 分布過程における影響因子 1. タンパク結合の変動の影響 2. 中枢移行性に対する相互作用 C 代謝過程における影響因子 1. 代謝過程における薬物相互作用の影響が大きな薬物 2. 代謝過程の阻害様式 3. CYP以外の代謝酵素の阻害 4. 代謝酵素の誘導 5. 代謝阻害が血中濃度推移と初回通過効果に及ぼす影響 D 排泄過程における影響因子 1. 腎排泄過程における相互作用 2. 胆汁排泄過程における相互作用 E 薬物動態に及ぼす遺伝的因子の影響 1. 薬物代謝酵素の遺伝的多型 2. トランスポーターの遺伝的多型 3. 遺伝的多型と薬物相互作用 F 薬物動態に及ぼす成長・加齢の影響 1. 新生児・乳児・幼児・小児の薬物動態 2. 高齢者の薬物動態 G 薬物動態に及ぼす妊娠の影響 1. 妊娠に伴う吸収の変化 2. 妊娠に伴う分布の変化 3. 妊娠に伴う代謝の変化 4. 妊娠に伴う排泄の変化 H 薬物動態に及ぼす疾患の影響 1. 肝疾患 2. 腎疾患 3. 心疾患 8章 薬力学とトキシコキネティクス A 薬理効果の速度論と薬力学 1. 投与量と薬理作用 2. 薬理作用と血中濃度の関係 3. 薬力学(PD)と薬物動態学(PK) 4. PK-PDモデル 5. 薬力学(PD)モデル B 薬力学的相互作用 1. 糖尿病治療に影響を与える薬 2. 喘息治療に影響を及ぼす薬(β2受容体遮断薬) 3. 循環器に作用する薬剤に影響を及ぼす薬(非選択的β受容体遮断薬) 4. 酸性NSAIDsとニューキノロン系抗菌薬によるけいれん誘発 5. アルコール摂取の影響 6. カテコールアミンに影響を及ぼす薬 7. 抗擬固薬に影響を与える薬 8. 漢方薬との相互作用 C トキシコキネティクス 9章 医薬品のバイオアベイラビリティと有効性評価・治療薬物モニタリング A バイオアベイラビリティ(生物学的利用能) 1. バイオアベイラビリティとは 2. 量的バイオアベイラビリティ 3. 速度的バイオアベイラビリティ 4. バイオアベイラビリティと生理学的モデルとの対応 B 生物学的同等性 1. 生物学的同等性とは 2. 生物学的同等性が問題となった過去の事例 3. 製剤開発と同等性 C 初回通過効果 D バイオアベイラビリティに影響を与える因子 E 治療薬物モニタリング 1. TDMを必要とする医薬品 2. TDMのための採血時期と方法 3. 血中薬物濃度測定法 4. 血中薬物濃度の解析 参考図書 索 引