内容
モダニズムに自然の要素を取り入れ、人々の暮らしをより良くする建築や家具デザインなどを追求した、フィンランドが生んだ20世紀を代表する建築家アルヴァ・アアルト(1898-1976)。建築における有機的な形態と素材の優れた相互作用を体現したパイミオのサナトリウム(1933)やマイレア邸(1939)、近代家具の展開に画期的な役割を果たした《アームチェア 41 パイミオ》(1932)や《スツール 60》(1933)、フィンランド・デザインのシンボルになっているガラス器《サヴォイ・ベース》(1936)など、その多彩なる活動を、300点に及ぶオリジナル図面や写真でたどる。日本の建築家3名(坂茂、藤本壮介、堀部安嗣)の、アアルトに関するインタビュー・講演録を特別収録。コラムや、アアルトと日本との関わりを追ったエッセイも収録した充実の一書。同名の国際巡回展日本展の公式図録。