Krugman, Paul（著者）：Princeton University, USA

ニューヨーク・タイムズのコラムニストで、ベストセラー作家であり、ノーベル経済学賞受賞のエコノミストでもあるポール・クルーグマン氏による現代における重要な政策課題について分かりやすくて説得力のある入門書です。
アメリカの公共政策を活気づける経済学の基礎的な知識を解説するにあたり、クルーグマン氏ほど適任者はいません。同様に、絶えることのないゾンビ経済学という名の誤解に対する反対者としてクルーグマン氏ほど強力な人物はいません。
本書では、クルーグマン氏がこれらの誤解の多くに取り組み、アメリカがどこから来てどこへ向かっているのかについての状況を検討し、簡潔で理解しやすい章ごとにまとめています。主に、クルーグマン氏が執筆したニューヨーク・タイムズの人気コラムを基盤に幅広い課題をカバーしており、テーマ別に整理され、より広範な議論で構成されています。アメリカの医療制度や住宅バブル、税制改革、社会保障等の複雑性を解説し、無類の明晰さと的確さを備えた本書はクルーグマン氏の権威ある書籍と言えます。
本書はクルーグマン氏を2020年大統領選挙における議論の最前線に引っ張り出し、アメリカと世界中の20年分の政治論・経済論に匹敵する必要不可欠な手引き書です。鮮明な概略により、クルーグマン氏は読者を日常のニュースの知的消費者へと変貌させ、更には現代における最大の経済政策課題の背後にある概念を紐解く鍵を提供しています。よって、本書は現代と次世代の基準点となりえるクルーグマン氏の最高傑作を提供しています。