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トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉

ボエル・ヴェスティン  著

畑中麻紀, 森下圭子  翻訳
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \4,180(税込)         
発行年月 2021年10月
出版社/提供元
フィルムアート社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 637p 図版16p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/ドイツ文学
ISBN 9784845921041
商品コード 1033690338
NDC分類 949.8
本の性格 学術書/学生用
新刊案内掲載月 2021年11月4週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1033690338

著者紹介

ボエル・ヴェスティン(著者):1951年生まれ。ストックホルム大学名誉教授。専門は比較文学と児童文学。ルイス・キャロルやアウグスト・ストリンドベリについての著作があるほか、トーベ ・ヤンソン研究の第一人者でもある。トーベ書簡集『Brev från Tove Jansson』(2014)をヘレン・スヴェンソンと共同編集。2014年よりアストリッド・リンドグレーン記念文学賞の審査員長を務める。
畑中麻紀(翻訳):1967年生まれ。神奈川大学外国語学部英語英文学科卒。トーベ・ヤンソンの作品を原書で読みたいという思いからスウェーデン語を学ぶ。民間企業に勤務後、フリーの翻訳者に。ムーミン75周年にリニューアル刊行された新版ムーミン全集(講談社刊・全9巻)1巻~8巻を、原書準拠で全面的に改訂翻訳した。
森下圭子(翻訳):1969年生まれ。日本大学藝術学部卒業、のちにヘルシンキ大学にて舞台芸術とフィンランドの戦後芸術を学ぶ。1994年秋に渡フィンし、現在はヘルシンキ在住。翻訳や通訳のほか、現地視察や取材のコーディネート、連載などでフィンランドのレポートをする傍ら、今もムーミンとトーベ・ヤンソンの研究を続けている。

内容

大切なことは、いつも同じ。
仕事、愛、そして遊び──

“ムーミン”の原作者であり、画家、イラストレーター、小説家…と多才に活躍した芸術家、トーベ・ヤンソンの決定版評伝が新訳で刊行。
本人とも親交のあった研究者が日記や手紙、草稿など膨大な資料から、その生涯を鮮やかに描き出す。


「私たちのトーベは、きっと偉大な芸術家になると思うんだ。とてつもなく偉大な!」
フィンランドで内戦が勃発していた頃、若き兵士ヴィクトル・ヤンソンは、前線から愛する妻シグネに宛てた手紙にこう記した。

父ヴィクトルの言葉どおり、トーベ・ヤンソンはやがて画家、イラストレーター、漫画家、小説家、そして「ムーミン」を生み出した偉大な芸術家として世界中にその名を知られることになっていく。

10代でイラストレーター、画家としてアーティストのキャリアをスタートさせたトーベは、戦禍の中で青春時代を過ごしている。最初はスノークという名だったムーミンは、そんな状況下で理不尽に対する怒りや自由への希望、表現への夢など、さまざまな想いの中から生まれてきた生きものだった。

「ムーミン」が世界的な人気を獲得したのち、トーベは「ムーミン」とその他の芸術活動のバランスに悩まされるようになる。
義務や責任、人々の期待と自身の想いとのあいだの駆け引きは、次第に苦痛を伴うようになり、その割り切れない気持ちは、生涯トーベを悩ますことになった。

「仕事と愛」はトーベの人生を表す最も重要な言葉だった。
トーベは人生の始まりから終わりまで働き続けた。
そして、最初に描いた絵から最後の本まで、トーベは生涯にわたって新しい芸術表現を追求したのだ。

トーベ・ヤンソン本人から私的な記録を自由に閲覧することを許された唯一の研究者である著者が、その膨大な資料(家族や友人への手紙をはじめ、覚書、草稿、物語、プレゼンテーション用の資料、分類表、キャラクター設定、スケッチ、ドローイング、さまざまなプロジェクトの計画、写真、日記、切り抜き、記事、パンフレット、カタログなど)を丹念に読み解き、トーベ・ヤンソンの豊かでダイナミックな人生を色鮮やかに描く。

家族や自然を愛し、自由を求め続けた芸術家トーベ・ヤンソンの生き様に迫った評伝の決定版。

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