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レジリエンス人類史(地球研学術叢書)

稲村 哲也, 山極 壽一, 清水 展, 阿部 健一  編
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価格 \2,750(税込)         
発行年月 2022年03月
出版社/提供元
京都大学学術出版会
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 8p,517p
大きさ 21cm
ジャンル 和書/社会科学/民族学・民俗学・人類学/民族学・民俗学・人類学
ISBN 9784814004010
商品コード 1034260802
NDC分類 389.04
基本件名 文化人類学
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年05月2週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034260802

著者紹介

稲村 哲也(編者):放送大学特任教授,愛知県立大学名誉教授。専門は,文化人類学。主著に『遊牧・移牧・定牧―モンゴル・チベット・ヒマラヤ・アンデスのフィールドから』(ナカニシヤ出版,2014年)。
山極 壽一(編者):総合地球環境学研究所所長,前京都大学総長,京都大学名誉教授。専門は,人類学,霊長類学。主著に『京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと』(朝日選書,2021年)。
清水 展(編者):関西大学客員教授,京都大学名誉教授。専門は,文化人類学。主著に『草の根グローバリゼーション―世界遺産棚田村の文化実践と生活戦略』(京都大学学術出版会,2013年)。
阿部 健一(編者):総合地球環境学研究所教授。専門は,人間環境学,相関地域研究。主著に『No Life, No Forest―熱帯林の「価値命題」を暮らしから問う』(共編著,京都大学学術出版会,2021年)。

内容

“弱さ”を“強み”に変えたヒトの歴史から学び,レジリエンス史観で危機の時代を乗り越える。大きな転換の時代にあって,レジリエンスすなわち「危機を生きぬく知」の視座から,700万年のヒトの来た道を振りかえり,人類進化と社会の変遷の歴史を丹念に見直すことで,多角的かつ包括的にヒトの特性をとらえ,これからの社会と生き方を考える。これまでの研究実践の成果を「より良き未来の選択」に活かすために。

【推薦】眞鍋淑郎 氏
(地球科学者 2021年ノーベル物理学賞受賞・2010年第1回KYOTO地球環境の殿堂入り者)

私が温暖化について予見したのは1960~70年代,国際社会でそれが取り上げられたのは90年代です。しかし以来30年経っても解決の道は見えません。科学の知見だけでは社会は動かないことを痛感します。なぜ社会は変わらないのか,変わるには何が必要か。この本は,人類史に埋め込まれたヒトの共感力や適応力が,うまく発揮されるときもあればされないときもある,その理由を明らかにしてくれます。自然科学から人文学までの総合知と過去の叡智を本書から学ぶことで,「転換する力」を今こそ発揮しようではありませんか。

【推薦】鷲田清一 氏(哲学者)

人類がその歴史から消し去ることのできなかった二つの危機,感染症と戦争。それに人類は今また同時に見舞われている。これに天災が,さらに人類の技術文化が招き寄せた気候変動や環境破壊が折り重なる。そうした困難のなか,人類は現時点で,なぜ〈多様性〉と〈柔軟性〉を支えにしようとするのか。なぜ、強固よりも柔軟,統一よりも多様、支配よりも相互扶助という価値を択ぼうとするのか? その歴史的経緯を探ってゆくと,都市や社会に求められるレジリエンスの根が,人類という存在の脆弱さそのもののうちに潜むことが見えてくる。

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