蘆田裕史,
藤嶋陽子,
宮脇千絵,
赤阪辰太郎,
朝倉三枝,
有國明弘,
五十棲亘,
小澤京子,
落合雪野,
香室結美,
川崎和也,
菊田琢也,
北村匡平,
高馬京子,
西條玲奈,
鈴木彩希,
関根麻里恵,
髙橋香苗,
田中里尚,
田本はる菜,
中谷文美,
新實五穂,
野中葉,
平田英子,
難波優輝,
平芳裕子,
水野大二郎,
南出和余,
村上由鶴,
劉芳洲
著
著者紹介
蘆田裕史(著者):京都精華大学デザイン学部准教授/副学長。専門はファッション論。著書に『言葉と衣服』(アダチプレス、二〇二一年)。訳書にアニェス・ロカモラ&アネケ・スメリク編『ファッションと哲学──16人の思想家から学ぶファッション論入門』(監訳、フィルムアート社、二〇一八年)などがある。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集委員、本と服の店「コトバトフク」の運営メンバーも務める。
藤嶋陽子(著者):東京大学学際情報学府博士課程、理化学研究所革新知能統合研究センター(AIP)研究パートタイマー。専門は文化社会学、ファッション研究。共著に『ソーシャルメディア・スタディーズ』(北樹出版、二〇二一年)、共訳に『ファッションと哲学──16人の思想家から学ぶファッション論入門』(フィルムアート社、二〇一八年)などがある。
宮脇千絵(著者):南山大学人類学研究所准教授。専門は文化人類学。著書に『装いの民族誌──中国雲南省モンの「民族衣装」をめぐる実践』(風響社、二〇一七年)、論文に“‘New Style’ of Ethnic Clothing: Dress between Tradition and Fashion among the Hmong in Yunnan, China” (Nakatani, Ayami ed., Fashionable Traditions: Asian Handmade Textiles in Motion, Lexington Books, 2020)などがある。
赤阪辰太郎(著者):大阪大学人間科学研究科助教。専門は哲学・現象学。論文に「前期サルトルにおける他者の出現」(『現象学年報』第三四号、二〇一八年)。訳書にマルク・リシール&サシャ・カールソン『マルク・リシール現象学入門──サシャ・カールソンとの対話から』(共訳、ナカニシヤ出版、二〇二〇年)などがある。
朝倉三枝(著者):フェリス女学院大学国際交流学部教授。専門は西洋服飾史、ファッション文化論。著書に『ソニア・ドローネー──服飾芸術の誕生』(ブリュッケ、二〇一〇年)、共著に『フランス・モード史への招待』(悠書館、二〇一六年)。論文に「リトル・ブラック・ドレス再考」(『ユリイカ』二〇二一年七月号〈特集゠ココ・シャネル〉)など。
有國明弘(著者):大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程/大学等非常勤講師。専門は社会学、文化研究。主著に「学校で踊る若者は「不良」か?──ストリートダンスはどのようにして学校文化に定着したか」(『新社会学研究』第五号、新曜社、二〇二一年)。『ふれる社会学』(二〇一九年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(ともに北樹出版、二〇二一年)にも寄稿。
五十棲亘(著者):神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士課程後期課程。専門はファッション文化論・表象文化論、とりわけファッションと批評の歴史や理論に関わる研究。論文に「1950年代の服飾文化と「教養」の言説──文化服装学院での事例を中心に」(『社藝堂』第八号、二〇二一年)がある。
小澤京子(著者):和洋女子大学人文学部教授。専門は表象文化論、とりわけ空間と身体にまつわるイメージ・言説分析。著書に『ユートピア都市の書法──クロード゠ニコラ・ルドゥの建築思想』(法政大学出版局、二〇一七年)など。論考に「フィルムのなかのシャネル」(『ユリイカ』二〇二一年七月号〈特集゠ココ・シャネル〉)などがある。
落合雪野(著者):龍谷大学農学部教授。専門は民族植物学、東南アジア研究。共著論文に“Job’s Tears: A Natural Beads in Textiles of Mainland Southeast Asia”, Textile Asia 8(2): 18–25, 2016、共編著に『ものとくらしの植物誌──東南アジア大陸部から』(臨川書店、二〇一四年)、共著書に『アオバナと青花紙──近江特産の染料植物をめぐって』(サンライズ出版、一九九八年)などがある。
香室結美(著者):熊本大学文書館特任助教。専門は文化人類学。著書に『ふるまいの創造──ナミビア・へレロ人における植民地経験と美の諸相』(九州大学出版会、二〇一九年)、論文に「ファッションの街、熊本?」(『大学的熊本ガイド──こだわりの歩き方』昭和堂、二〇一七年)などがある。
川崎和也(著者):Synflux株式会社代表取締役CEO。スペキュラティブ・ファッションデザイナー。専門はデザインリサーチとファッションデザインの実践的研究。H&Mファウンデーション主催グローバルチェンジアワードなど受賞多数。編著に『SPECULATIONS──人間中心主義のデザインをこえて』(ビー・エヌ・エヌ新社、二〇一九年)がある。
菊田琢也(著者):昭和女子大学環境デザイン学科専任講師。専門は文化社会学、近現代ファッション史。共著に『相対性コム デ ギャルソン論──なぜ私たちはコム デ ギャルソンを語るのか』(フィルムアート社、二〇一二年)など、論文に「女性にパンタロンを──イヴ・サンローランと1968年」(『人文学報』、東京都立大学、二〇一九年)などがある。
北村匡平(著者):東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は映像文化論、メディア論、表象文化論。著書に『アクター・ジェンダー・イメージズ──転覆の身振り』(青土社、二〇二一年)、『24フレームの映画学──映像表現を解体する』(晃洋書房、二〇二一年)、『美と破壊の女優 京マチ子』(筑摩書房、二〇一九年)などがある。
高馬京子(著者):明治大学情報コミュニケーション学部准教授。専門は超域文化論(ファッション・ジェンダー・メディア研究)。共編著に『越境するファッションスタディーズ』(ナカニシヤ出版、二〇二二年)、『転生するモード──デジタルメディア時代のファッション』(特集編集、新曜社、二〇一九年)など。Critical Studies In Fashion & Beauty Editorial Board (Intellect) を務める。
西條玲奈(著者):大阪大学文学部助教。専門は分析哲学。論文に「シス特権とトランス嫌悪言説の分析」(『メタフュシカ』大阪大学大学院文学研究科哲学講座、五一号、二〇二〇年)「人工物がジェンダーをもつとはどのようなことなのか」(『立命館大学人文科学研究所紀要』二一六号、二〇一九年)など。
鈴木彩希(著者):神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士課程後期課程在籍。専門は日本ファッション史、ファッション文化論。主な論文に「戦後日本における着物の改良をめぐる流行創出の試み──田中千代の「ニュー・きもの」を中心に」(服飾美学会、二〇二〇年)。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集補助などを務める。
関根麻里恵(著者):学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻助教。専門は表象文化論。『vanitas』(アダチプレス、二〇一三年)ほか、『ユリイカ』『現代思想』などに寄稿。共著に『ポスト情報メディア論』(ナカニシヤ出版、二〇一八年)、共訳に『ファッションと哲学──16人の思想家から学ぶファッション論入門』(フィルムアート社、二〇一八年)などがある。
髙橋香苗(著者):東京大学社会科学研究所特任研究員、明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士後期課程。専門は家族社会学、文化社会学。論文に「女性誌のフォーマル・ファッション記事からみる母親の規範──ギャルママのファッションは逸脱なのか」(『家族研究年報』第四四巻、二〇一九年)などがある。
田中里尚(著者):文化学園大学服装学部准教授。専門は服装の価値や規範に関する日本近代史/ファッションメディア史。著書に『リクルートスーツの社会史』(青土社、二〇一九年)。訳書にケイト・フレッチャー&リンダ・グロース『循環するファッション』(共監訳、文化出版局、二〇一四年)などがある。
田本はる菜(著者):北海道大学アイヌ・先住民研究センター特任助教。専門は文化人類学。著書に『山地のポスト・トライバルアート──台湾原住民セデックと技術復興の民族誌』(北海道大学出版会、二〇二一年)、分担執筆に「先住民とメディア生産──台湾原住民をめぐる2つの映像作品から」(『モノとメディアの人類学』ナカニシヤ出版、二〇二一年)などがある。
中谷文美(著者):岡山大学文明動態学研究所教授。専門は文化人類学、ジェンダー論。著書に『オランダ流ワーク・ライフ・バランス』(世界思想社、二〇一五年)、『「女の仕事」のエスノグラフィ──バリ島の布・儀礼・ジェンダー』(世界思想社、二〇〇三年)、編著に『仕事の人類学』(世界思想社、二〇一六年)、Fashionable Traditions (Lexington Books, 2020) などがある。
新實五穂(著者):お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系准教授。専門は西洋服飾論。著書に『社会表象としての服飾──近代フランスにおける異性装の研究』(東信堂、二〇一〇年)、共著に『フランス・モード史への招待』(悠書館、二〇一六年)、編著に『歴史のなかの異性装』(勉誠出版、二〇一七年)などがある。
野中葉(著者):慶應義塾大学総合政策学部准教授。専門は地域研究(インドネシア)。主な関心は同地域におけるイスラームの受容と広がり。著書に『インドネシアのムスリムファッション──なぜイスラームの女性たちのヴェールはカラフルになったのか』(福村出版、二〇一五年)など。
平田英子(著者):慶應義塾大学総合政策学部卒。ライター、ファッション・リサーチャー。専門はサステナブル・ファッション。「Fashion Tech News」への寄稿のほか、翻訳に「シャネルとそのライバルたち」(ヴァレリー・スティールの講演、『ユリイカ』二〇二一年七月号〈特集゠ココ・シャネル〉)などがある。
難波優輝(著者):newQ。SFプロトタイパー。専門は分析美学とポピュラー文化、SF。共編著に『SFプロトタイピング──SFでイノベーションを生み出す新戦略』(早川書房、二〇二一年)、短編小説に「多元宇宙的絶滅主義」(樋口恭介編『異常論文』、早川書房、二〇二一年)がある。企業や教育機関と協働でSFプロトタイピングを行なう。
平芳裕子(著者):神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。専門は表象文化論、ファッション文化論。著書に『まなざしの装置──ファッションと近代アメリカ』(青土社、二〇一八年)、共著に『新修神戸市史──生活文化編』(神戸市、二〇二〇年)、『西洋近代都市と芸術1 ローマ──外国人芸術家たちの都』(竹林舎、二〇一三年)などがある。
水野大二郎(著者):京都工芸繊維大学特任教授/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別招聘教授。専門はデザインリサーチなど。著書に『サーキュラーデザイン──持続可能な社会をつくる製品・サービス・ビジネス』(共著、学芸出版社、二〇二二年)など。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集委員も務める。
南出和余(著者):神戸女学院大学文学部英文学科准教授。専門は文化人類学、映像人類学、バングラデシュ研究。著書に『「子ども域」の人類学──バングラデシュ農村社会の子どもたち』(昭和堂、二〇一四年)、映像作品(民族誌映画)に『教育第一世代』(二〇一六年)などがある。二〇二〇年大同生命地域研究奨励賞受賞。
村上由鶴(著者):日本大学芸術学部写真学科助手を経て、東京工業大学大学院博士後期課程在籍。専門は写真の美学。主な論文に、「現代のファッション写真における身体表現に関する一考察」(二〇一九年)などがある。その他、雑誌やウェブ媒体などで写真、現代美術等に関する文章を執筆。
劉芳洲(著者):明治大学情報コミュニケーション研究科博士前期課程。修士論文のテーマは「中国ファッションメディアにおける男性像の変遷」。
内容
ファッションを読み解く23のキーワードと、
さらに深く知るための11の分野のブックガイド。
現代文化を考えるうえで知っておきたい基本と、
多様な視点・アプローチを学ぶことができる、
さらに先を考えるためのヒントが満載の、
新時代のファッションスタディーズの入門書が登場
ファッションは「時代を映す鏡」だと言われています。社会状況や文化の変容にともない、ファッションを取り巻く状況も大きく変化しています。流行の変遷や資本主義グローバリズムの加速、その反省や批判的視点からもたらされたサステナビリティやエコロジーへの意識、多様性/ジェンダー/マイノリティへの多角的な視座といった、現代社会において最重要である問題は、ファッションの分野から新たな事例や議論が生まれ続けていると言っても過言ではありません。さらに、3DプリンターやAR/VR等、テクノロジーの進化や成熟がもたらすファッションの新たな可能性と展開は常に注目を集めており、その一方で、人間の身体性の再考の重要性も議論されています。このように、ファッションについて考えることは、現代文化のあり方を多角的に考えることにもなると言えるでしょう。
本書は、「ファッションスタディーズ」という分野について、その歴史や文脈と紐付けながら、理論や事項をマッピング・整理し直すことで、ファッションスタディーズの新たな射程を見通すことを試みた、まったく新しい「ファッションスタディーズ入門」です。
現代ファッションをとりまくものの多様性・横断性に特に注目し、哲学、社会学、文化人類学、メディア論、ジェンダー論、環境学、デザイン論といった、多様な分野とファッションの結びつきを照らし出します。
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◆シリーズ[クリティカル・ワード]
現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズです。
基本的かつ重要な事項や人物、思想と理論を網羅的に取り上げ、歴史的な文脈と現在的な論点を整理します。もっと深く理解し、もっと面白く学ぶために必要な基礎知識を養い、自分の力で論じ言葉にしていくためのヒントを読者に提供する新しい入門書です。