内容
現在、音楽大学が危機に瀕しています。
経営難に喘ぐ音大が急増し、教育環境の低下や学生募集を停止した大学も出てきており、この流れはさらに加速していくことが予想されます。
その理由のひとつは、少子化を大学進学率の上昇が凌駕し、大学生数そのものは増加しているにもかかわらず、音楽大学は大幅な学生数減少に見舞われていることにあります。
ではなぜ音大に学生が集まらなくなってきたのでしょうか?
昨今の世界の情勢や社会状況を背景に、音楽をはじめとする芸術教育の意義や役割が大きく変わることが想定されます。
そのなかで音大の衰退は、単に音楽教育の牙城が崩されるというだけでなく、日本の文化・芸術の劣化、ひいては日本の将来に直結する重大な問題となり得ます。
また音楽を学ぶことは、芸術性や演奏スキルを高めるというだけでなく、これからの時代を生き抜くヒントやスキルを身につける、という意味を持ちます。
そして音大は、音楽を学ぶ場所というだけでなく、日本に必要となる人材を輩出する拠点となり得るのです。
本書では、音大が置かれている隠された状況を解き明かし、音楽を学ぶ本当の意味を問い直します。そのうえで、音大が生き残るための戦略を提示するものです。
音大はどこで道を間違えたのか?
生き残るにはどうしたらよいか?
音楽を教える意味、学ぶ意味は何か?
数々のデータから音大の危機を明らかにし、この先の音楽教育の道筋を示す衝撃作!
【これからの芸術教育を考えるヒントが満載!】
○「ヤバい音大」を見分ける3つのポイント
・夢を諦めさせない教育方針
・意識を変えられない教員の多い大学
・ガバナンスの弱い大学
○これから生き残る人材を育てる?
・正解がない問題に向き合う
・命と健康のありようを考える
・心のありようを考える
・おカネへの理解を深める