基礎からわかる動物行動学(ニュートン新書)
トリストラム・D・ワイアット 著
内容
目次
第1 章 動物たちはなぜそのような行動をするのか 狩りから動物行動学へ/ティンバーゲンの「四つの問い」/「四つの問い」を統合する 第2 章 感覚と応答 コウモリとガ/感覚入力/神経回路/ホルモンと行動/寄生虫による操作 第3 章 行動はどのようにして発達するのか 成功のためのレシピ/氏か育ちか/刷り込み/遺伝子と行動/進化,遺伝子のコ・オプションおよび遺伝子調節/脳の遺伝子発現に対する社会的影響/表現型可塑性と発達経路/性決定,そしてオスとメスの行動/2世代から何世代にもわたる効果/モデルシステムとしての鳥のさえずり/遊び 第4 章 学習と動物の文化 すべての動物は学習する/学習は行動反応に柔軟性を与える/将来のために食料を隠す/学習するハチ/社会的学習と文化/道具の使用/動物たちは何を考えているのか 第5 章 生き残るための信号 メッセージを伝える/正直な信号/ミツバチのダンス/ベルベットモンキーの警戒声/種間コミュニケーション/信号の搾取——盗聴と欺瞞 第6 章 勝利のための戦略 行動生態学/経済的な「決定」/資源をめぐる競争/子育てと配偶システム/性比/性淘汰 精子競争と隠れたメスの選択/性的対立/利他主義を説明する/血縁者を優遇する/協同繁殖/真社会性の進化/進化的軍拡競走/行動生態学の未来 第7 章 群れの英知 自己組織化/集団運動/集団的決定/アリの道しるべ/シロアリの巣/ミツバチの民主主義/自然淘汰と集団行動/自己組織化モデルの応用 第8 章 行動を応用する ともに生きていくには/人間と動物の対立を減らす/行動と動物保護/人間が引き起こす地球規模の変化/飼育下での動物福祉/伴侶動物を理解する/今後どんな動物に注目すべきか