著者紹介
加藤 休ミ(イラスト):加藤休ミ(かとうやすみ)/1976年、北海道釧路市生まれ。独学によるクレヨンとクレパスを用いた作品を創る。2010年より絵本を軸に制作が始まる。絵本に『ともだちやま』(ビリケン出版)、『きょうのごはん』(偕成社)、『りきしのほし』(イースト・プレス)、『おさかないちば』(講談社)、『かんなじじおどり』(BL出版)、『いっすんこじろう』(文・内田麟太郎/WAEV出版)など多数。
桂 文我(他):桂文我(かつらぶんが)/三重県生まれ。落語家。現在、年間300回の高座をつとめ、小学生を対象にした「おやこ寄席」も全国各地で開催。おもな著書に『とくべえとおへそ』(童心社)、紙芝居に『七どぎつね』などの「桂文我落語紙芝居」シリーズや『となりのさくら』『たぬきのにゅうがくしき』(いずれも童心社)など多数。
内容
なまけものの男が、どうぶつえんにアルバイトにやってきました。なんでも、人気のトラが死んでしまったので、トラの皮の着ぐるみを着て、トラのかわりに檻に入る仕事だそうです。男は給料の一万円につられてしぶしぶ引き受けますが、「ワン!」と鳴いてしまったり、お腹がすいて、ついパンを食べてしまったり……本物のトラそっくりにふるまうのは、なかなか大変です。
そこへ、動物園に「ただいまから、もうじゅうのショーを みていただきましょう。ライオンを、トラのオリのなかへいれて、トラとライオンのいっきうち!」という放送が鳴り響いたので、男はびっくり!
「動物園」は、ヨーロッパの滑稽な話が翻訳され、日本の落語として定着したお話です。
子どもたちに人気のネタとして、作者の桂文我さん主催の子ども寄席でも演じられています。