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フィンランド虚像の森
ペッカ・ユンッティ,
アンナ・ルオホネン,
イェンニ・ライナ
著
上山 美保子
翻訳
田中 淳夫
監修
アンッシ・ヨキランタ
イラスト
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在庫状況
有り
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お届け予定日
3~4日
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価格
\3,520(税込)
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発行年月 |
2022年08月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
453p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/生命科学、医学、農学/農学/林業 |
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ISBN |
9784787722041 |
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商品コード |
1034847513 |
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NDC分類 |
652.3892 |
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基本件名 |
森林 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2022年10月1週 |
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書評掲載誌 |
産経新聞 2022/09/04、日本経済新聞 2022/09/24 |
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商品URL | https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034847513 |
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著者紹介
上山 美保子(翻訳):東京生まれ。東海大学文学部北欧文学科卒業。大学在学中にフィンランド・トゥルク大学人文学部フィンランド語学科留学。主な訳書は『フーさん』シリーズ(国書刊行会)。翻訳監修に『フィンランド・森の精霊と旅をする』(プロダクション・エイシア)がある。
田中 淳夫(監修):1959年大阪生まれ。静岡大学農学部を卒業後、出版社、新聞社等を経て、フリーの森林ジャーナリストに。森と人の関係をテーマに執筆活動を続けている。主な著作に『森は怪しいワンダーランド』『絶望の林業』『虚構の森』(新泉社)、『獣害列島 増えすぎた日本の野生動物たち』(イースト新書)、『森林異変』『森と日本人の1500年』(平凡社新書)、『鹿と日本人―野生との共生1000年の知恵』『樹木葬という選択』(築地書館)、『ゴルフ場に自然はあるか? つくられた「里山」の真実』(ごきげんビジネス出版・電子書籍)ほか多数。
アンッシ・ヨキランタ(イラスト):アンッシ・ヨキランタ、ペッカ・ユンッティ、アンナ・ルオホネン、イェンニ・ライナは、北部フィンランド出身の若手ジャーナリストである。メンバーには、ノンフィクション・ライター、森林所有者、自然の中での活動好きという横顔がある。
イェンニ・ライナは、フィンランディア文学賞ノンフィクション部門やボスニア文学賞に作品がノミネートされた。ペッカ・ユンッティは、ボンニエル社主催のジャーナリスト賞を読者人気カテゴリーで受賞。アンッシ・ヨキランタは、ラピン・カンサ紙のカメラマンである。
内容
森と湖の国・フィンランドは世界有数の林業国家。日本からもフィンランド林業に憧れて留学する人が後を絶たない。
フィンランドで林業を語る際、林業関係者、行政担当者、一般市民までもがよく口にするフレーズがある。それは、「フィンランドでは、1年間に樹木が成長する量を計算し、その成長量を超える伐採はしないよう厳格に規定されているので、森林資源が枯渇することはない」。だから持続可能な林業を推進していると言われるのだが、その実態は、無謀な排水事業による植林とその後の皆伐、そして一斉造林を繰り返す大規模な林業である。
実は、この森林施業が機能しているのは南フィンランドだけで、北部のラップランドでは、皆伐後、一斉造林をして四半世紀が経つにもかかわらず、木が全く生えてこない荒れ地がひろがる。
本書はそんなフィンランドの森と林業の実態について告発した本である。確かに本書に掲載された写真からは、森と湖の美しいフィンランドは実感できない。荒れ地に数本だけ立つ細いアカマツや湖に流れ込んだ泥炭、100ヘクタールを超える皆伐地など、絶望的な森の姿ばかりである。
また本書では、皆伐と一斉造林を繰り返すフィンランド林業の形が生まれたのは、ロシア(ソ連)との冬戦争に負けたためだと説明されている。つまり賠償金を支払うために、森の木を伐ってお金にしたというのだ。
ところが近年、こうした大規模なフィンランド林業の在り方に疑問を持つ人々が出てきた。本書を執筆したジャーナリストも疑問を持つ者たちである。彼らは、森林学の研究家、林業家、森林所有者、環境問題の活動家、ハンター、ラップランドの原住民であるサーミの人びとなど、森に関わる多くの人たちにインタビューして、フィンランドの森の現状を世に知らしめようと試みたのである。
2019年5月の発売後、ノンフィクションとしてはフィンランドでは異例の売れ行きで重版となった本書は、2019年のフィンランディア文学賞ノンフィクション部門を受賞した。まさに、フィンランドの不都合な森と林業の真実について告発した一冊である。