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自殺の思想史~抗って生きるために~

ジェニファー・マイケル・ヘクト  著

月沢李歌子  翻訳
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \4,950(税込)         
発行年月 2022年10月
出版社/提供元
みすず書房
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 7p,248p,25p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/哲学/倫理・道徳
ISBN 9784622090694
商品コード 1035094516
NDC分類 158
基本件名 自殺
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年11月3週
書評掲載誌 日本経済新聞 2022/11/26
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035094516

著者紹介

ジェニファー・マイケル・ヘクト(著者):(Jennifer Michael Hecht)
科学史、文化史を専門とする歴史学者、詩人、コメンテーター。ディスカバリーチャンネルなどのテレビ番組、各種ラジオ、ポッドキャストに出演。『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』などへの寄稿や、講演活動を精力的に行う。著書にThe Happiness Myth (HarperOne, 2007)、The End of the Soul: Scientific Modernity, Atheism, and Anthropology (Columbia University Press, 2005)、Doubt: A History (Harper Collins, 2004) などがある。
月沢李歌子(翻訳):(つきさわ・りかこ)
翻訳家。マクリスタル他『LEADERS』(日経BP、2019)ピリウーチ『迷いを断つためのストア哲学』(早川書房、2019)トゥーズ『暴落』全2巻(共訳、みすず書房、2020)ホフマン『時間』(共訳、みすず書房、2020)ウィリアムズ『14歳から考えたいアメリカの奴隷制度』(すばる舎、2022)ほか。

内容

自殺をしてはいけない。この言葉は、どのように根拠づけられるのだろうか?
この問いへの答えを求めて、古代ローマの歴史的資料や古代ギリシャの哲学者たちの思索をはじめ、戯曲や芸術、キリスト教やイスラム教といった宗教思想、宗教から距離を置いた哲学、社会学的な取り扱いまでをも含んだ広い視野で「自殺」がどう考えられてきたのかをまとめ上げる。
古くは宗教的な罪とされていた自殺は、精神医学の発展に伴って倫理的に中立なものになり、現代では選択肢や権利として肯定する立場さえある。このような思想の変遷の中にも、自殺を肯定しない考え方が確かに生き残ってきた。
誰もが納得する答えを出すことがむずかしい問いである。それでも、生きることをやめないでほしい、という切実な思いに向き合い、生きることをやめるべきではない理由とその論理をたどることが、この生に踏みとどまる助けになりうるし、切実な悩みに応えるためのヒントになりうるだろう。

「生き続けるべきだという主張と証拠について考え、それを選ぶことがはじめの一歩になる。そのあとはどんなことも起こりうる。まず、生き続けることを選んでほしい」(本文より)

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