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投影同一化と心理療法の技法

トーマス・H・オグデン  著

上田 勝久  翻訳
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価格 \3,960(税込)         
発行年月 2022年09月
出版社/提供元
金剛出版
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 3p,215p
大きさ 22cm
ジャンル 和書/人文科学/心理学/精神分析
ISBN 9784772419208
商品コード 1035098830
NDC分類 146.1
基本件名 精神分析
本の性格 学術書/実務向け
新刊案内掲載月 2022年11月2週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035098830

内容

トーマス・オグデンは,現在アメリカを代表する精神分析家のひとりである。本書は,オグデンの最初の著作であり,精神分析における鍵概念である投影同一化の緻密な解説書となっている。

 投影同一化はメラニー・クラインによって導入された概念であり,当初は自身のこころに収めきれず,統合しえない情緒体験を分割し,内的対象に押しこむ排出空想として提起されたが,オグデンはこれを実際の対人関係を巻きこむ形で展開する心理的?対人的プロセスとして捉えなおし,さまざまな臨床場面で応用可能な理論へと練り上げた。

 また本書では,投影同一化すらも成立しえない「無体験」という心的状態についても注目し,この概念を用いて統合失調症患者の中核的葛藤を「意味を生みだそうとする動き」と「意味を破壊しようとする動き」の葛藤として理論化した。そして,心的な意味が創造されるプロセスを臨床素材をもとに鮮やかに示している。

 『こころのマトリックス』『体験の兆すところ』『もの想いと解釈』など,以降の書で展開されるオグデンの独創的な理論の萌芽がここにある。臨床的な営為に携わるあらゆる人々にとって役立つ書であることは間違いないだろう。

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