内容
高等学校レベルの確率の知識と大学初年級で学ぶ解析学や線形代数学の知識を持つ学生を対象にした、確率論・確率過程論の入門書。
確率空間、確率変数、確率分布、独立性、マルコフ性といった確率論の基礎概念を紹介すると同時に、大学初年級で学ぶ微分積分学や線形代数学を道具として、より広汎な確率モデルの解析に向けて読者を誘う。
概念や命題を紹介するたびに例題や演習問題を配し、読者が自ら考えてみるように促している。微分積分学や線形代数学を活用しながら、確率論の概念や計算手法、モデルへの理解を深めていけるよう配慮している。また、現代では手計算での実行が難しい数値計算を計算機で手軽に実行できる環境がある。この本ではScilab というひとつのソフトウェアを用いて、様々な確率モデルをシミュレーションする方法も紹介する。