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日本の「第九」~合唱が社会を変える~

矢羽々 崇  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \3,080(税込)         
発行年月 2022年10月
出版社/提供元
白水社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 299p,3p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/芸術/音楽
ISBN 9784560094662
商品コード 1035110654
NDC分類 764.31
基本件名 交響楽
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年12月1週
書評掲載誌 毎日新聞 2022/11/26、日本経済新聞 2022/12/17、読売新聞 2022/12/18
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035110654

著者紹介

矢羽々 崇(著者):1962年、岩手県盛岡市出身。獨協大学外国語学部ドイツ語学科教授。
主な著書は『「歓喜に寄せて」の物語 シラーとベートーベンの「第九」』『第九 祝祭と追悼のドイツ二〇世紀史』(いずれも現代書館)、『詩作の個人性と社会性 ヘルダーリンの詩「追想」』(近代文芸社)、『スタート!ドイツ語A1』『スタート!ドイツ語A2』『スタート!ドイツ語B1』(共著、白水社)、『読んで味わうドイツ語文法』(研究社)。

内容

「第九」が若き日本にもたらした自由と平等

 ベートーヴェンが1824年に完成させた『交響曲第九番』は世界中で演奏され、日本では毎年5万人以上が歌っている。
 この『第九』がいかにして日本に受け入れられ、市民参加型の合唱として定着していったのか。そこにはシラーやベートーヴェンの自由や兄弟愛などへの思いに共鳴し、『第九』を演奏しようとする人びとの姿が見出される。またラジオやレコードといったメディアがこのブームを支えていたことにも気づかされる。
 市民参加型として、戦後すぐの時期に日本各地で上演され、1954年には東京の勤労者音楽協議会(「労音」)が会員参加による『第九』を実現した。さらに調べを進めると、すでに戦前戦中にその土台が整っていたことがわかる。私立学校の合唱団が、新交響楽団(現NHK交響楽団)と幾度となく『第九』を共演するなど、自由学園、成城学園、玉川学園などの教育において音楽などの芸術が重要視され、盛んに合唱がおこなわれていたのである。
 これまであまり知られてこなかった松本や岡山などの『第九』上演関係者の言葉に触れながら、新しいものをみずから生み出そうという希望と熱気に満ちた若々しい日本の姿を描き出す。