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アーレントと革命の哲学~『革命論』を読む~

森一郎  著

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価格 \4,400(税込)         
発行年月 2022年12月
出版社/提供元
みすず書房
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 307p,2p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/社会科学/政治学/国際関係論
ISBN 9784622095545
商品コード 1035615566
NDC分類 316.5
基本件名 革命について
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2023年01月4週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035615566

著者紹介

森一郎(著者):(もり・いちろう)
1962年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在 東北大学情報科学研究科教授。著書『死と誕生』『死を超えるもの』(以上、東京大学出版会、2008、2013)『世代問題の再燃』(明石書店、2017)『現代の危機と哲学』(放送大学教育振興会、2018)『ハイデガーと哲学の可能性』(法政大学出版局、2018)『核時代のテクノロジー論』(現代書館、2020)『ポリスへの愛』(風行社、2020)ほか。編著『近代日本思想選 三木清』(筑摩書房、2021)。訳書 アーレント『活動的生』『革命論』(以上、みすず書房、2015、2022)、ニーチェ『愉しい学問』、ハイデガー『技術とは何だろうか』(以上、講談社、2017、2019)ほか。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

内容

暴力によるのではない仕方で、新しく始めることはいかにして可能か。…革命の成否のカギは暴力にあるとする固定観念を疑問に付し、政治的なものに固有な「権力(パワー)」、つまり言論と行為にみなぎる人間力に革命の本質を見出そうとするのが、アーレントの『革命論』なのである。同じく人類古来の言い伝えを借りて表現すれば、こうなろう――「はじめに言論(ロゴス)があった」と。新しい始まりとしての革命を構想する哲学は、暴力ならぬ言論の力を、つまりその意味での人間力を信ずるものでなければならない〉
アーレント『革命論』をどう読むか。本書は『革命論』の訳者による、詳細なテクスト読解である。「革命とは何か」についてのアーレントの基本的考え方、フランス革命からロシア革命にいたる系譜だけでなく、アメリカ独立革命にアーレントが重点を置いた意味、さらに、始まりとは、約束とは、「どんな革命にも驚くべき規則性で現われてくる新しい国家形態」である評議会制とは、そして憲法とはいかなるものか。
このように『革命論』を読み解きながら、著者はわれわれを取り巻く戦後日本の姿、とくに日本国憲法のあり方をめぐって考察を進めてゆく。
一冊の本から何を知り、理解し、考えることができるか。厳密かつ自由なレッスンの書である。

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