亀川 徹,
足立 整治,
西口 磯春,
松谷 晃宏,
高橋 公也,
若槻 尚斗,
星野 悦子,
谷口 高士,
山本 由紀子,
三浦 雅展,
大田 健紘,
丸井 淳史
著
内容
【読者対象】
・楽器の音響の研究者、楽器製作者や楽器の設計・評価に携わるエンジニア
・音楽心理学や音楽の演奏の研究者および学習者
・音楽情報の研究者および学習者、音楽検索システムの設計者
【書籍の特徴】
本書は以下のような内容で構成されています。
第1章では音楽に欠かせない楽器の音響学について概観します。有史以来さまざまな楽器が作られてきましたが、本書では、音の減衰する楽器と持続する楽器に分けてそれらの音の発生から、固有周波数、固有モードによって演奏音の大きさや音高、音色を決定するメカニズムについて解説します。
第2章では、音楽を聴いて人間がどのように感じるかを探求する音楽心理学から、音楽の認知、感情、協和感についてとりあげます。
第3章は、音楽の演奏を対象とした研究として、MIDIを用いた演奏記録や音響信号を用いた分析手法など演奏者と音響信号を対象とした研究手法を紹介します。
第4章では、情報技術を用いた音楽の処理について、和声の処理やポピュラー音楽におけるコード理論の応用、音楽に関する分析、音響合成の方法について解説します。
そして第5章では、社会とともに変化してきた音楽の背景にある音響技術やコンピュータ技術などの科学技術の発展を辿りながら、音響技術と音楽の関わりについて俯瞰します。
【著者からのメッセージ】
本書は、楽器の仕組みから音楽心理、音楽の演奏、音楽情報処理など、音楽に関する幅広いトピックを扱っています。音楽と音響学双方を研究対象としている研究者や、音楽と音響に興味のある大学生や一般の方を対象として執筆しました。本書を通して、楽器音響や音楽心理、音楽情報処理の知識を深め,音響の分野で音楽を扱う方、音楽を科学的に扱いたいと考えている方の研究や学習に役立てていただけることを願っています。