内容
人間は、常に芸能とともにあった――舞台人が実践を通じて綴る芸能史
いま、「芸能の力」を見直さなければならない――神楽から雅楽、能・狂言、人形浄瑠璃、歌舞伎など中世、近世の古典芸能と、現代劇や音楽、そして風土に根ざした芸能とともに中国や西洋からの影響が併存し、多様な芸能世界を構成している現代日本。劇作家にして演出家、能楽プロデューサーである著者が、伝統芸能と現代演劇をつなげる活動を続ける中で、「言葉」の起源とその歴史を参照しながら掘り下げてきた、“いのちの根源にあるもの”としての芸能を描く力作。大きな災害・紛争が重なる時代だからこそ、あらためて「芸能の力」を問う。