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韓国民話の不思議な世界~鬼神・トッケビ・妖怪変化~(民話の森叢書 4)

崔仁鶴, 樋口淳  著

鄭裕江  翻訳
在庫状況 お取り寄せ  お届け予定日 2週間 
価格 \2,420(税込)         
発行年月 2023年06月
出版社/提供元
国際文献社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 237p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/民話・伝説
ISBN 9784910603193
商品コード 1036367981
NDC分類 388.21
基本件名 民話-朝鮮
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2023年08月2週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036367981

著者紹介

崔仁鶴(著者):1934年慶尚北道金泉市生まれ、幼い頃から昔話を聞いて育った。明知大学卒業後、慶煕大学碩士過程を経て、東京教育大学に留学。1974年に『韓国昔話百選』(日本放送出版協会)を刊行。1975年に文学博士号を授与され、1976年にその成果を『韓国昔話の研究』(弘文堂)として公表。帰国後は仁荷大学で教鞭をとるかたわら、1983年に比較民俗学会を設立、東アジアの学術交流に努める。『朝鮮伝説集』(日本放送出版協会・1977)、『韓国の昔話』(三弥井書店・1982)、『韓日昔話の比較研究』(弘文堂・1995)など多著書多数。特に“A Type Index of Korean Folktales”(明知大学出版部・1979)は昔話の国際比較研究には欠くことができない。
樋口淳(著者):1946年山梨県甲府市に生まれる。1968年東京教育大学卒業後、ベルギー政府給費留学生としてルーヴァン大学に学び、1975年に帰国し専修大学に勤務。専修大学名誉教授。
著書に『民話の森の歩きかた』(春風社・2011)、『妖怪・神・異郷』(悠書館・2015)、翻訳にロジャー・ジャネリ著『祖先祭祀と韓国社会』(第一書房・1993)などがある。
鄭裕江(翻訳):1971年鳥取県倉吉市に生まれる。翻訳家。
翻訳に、崔仁鶴・厳鎔姫編『韓国昔話集成・全八巻』(悠書館2013-2020)、孫晋泰著『朝鮮民族説話の研究』(風響社・2023)などがある。

内容

韓国民話の不思議な世界を自在に飛び回る鬼神、トッケビ、そして龍、大蛇、狐、ニワトリ、ムカデ、カニの化け物たち。圧倒的な破壊力を発揮する人食い虎の物語。
1970年代のセマウル運動(新しい村運動)によって電気が引かれる以前の韓国農村は、昼と夜がはっきりと区別され、夜は漆黒の闇のなかに鬼神やトッケビが出没する恐ろしい時間だった。
鬼神は、不遇の死をとげたために祖先祭祀を受けることができず、恨みを残したままこの世を彷徨う魂であり、トッケビは、使い古しの箒等の道具が遺棄されて変化し、峠などに出没する妖怪である。
トッケビは、悪戯者だが特定の人に祟ることはない。これに対して鬼神は子孫や知人に祟り、病や不幸をもたらすので、ムーダン(巫堂)という職業的なシャマンに依頼してその魂を鎮める必要が生ずる。現在でも、ソウルの街を歩くと時々ムーダンの住まいを知らせる旗に出会う。
こうした鬼神やトッケビのほかに人を脅かすのが、龍、大蛇、狐、鶏、ムカデ、カニの化け物たちである。
本書では、韓国の闇に飛び交う多様な妖怪たちの世界を、昔話の語り手たちともに探る。

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