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村上春樹の現在地~『街とその不確かな壁』まで~

吉田 春生  著

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価格 \2,530(税込)         
発行年月 2023年11月
出版社/提供元
彩流社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 258p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784779129391
商品コード 1037092889
NDC分類 910.268
個人件名 村上/春樹
本の性格 学術書/学生用
新刊案内掲載月 2023年12月2週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1037092889

著者紹介

吉田 春生(著者):よしだ はるお 1947年、愛知県名古屋生れ。1970年、大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)卒業。日本交通公社(現JTB)に約20年間勤務したのち、鹿児島国際大学で教鞭をとり、経済学部教授を最後に退職。著作に『村上春樹、転換する』『村上春樹とアメリカ』『開高健・旅と表現者』『安岡章太郎・遁走する表現者』(以上、彩流社)、『観光と地域社会』(ミネルヴァ書房、第一回日本観光研究学会「学会賞観光著作賞」受賞)『ツアー事故はなぜ起こるのか』(平凡社新書)他がある。

内容

『風の歌を聴け』で鮮烈なデビューを果たした村上春樹は、『ノルウェイの森』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で青春小説の頂点に達した。その後、傾倒していった『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』などの怪奇な場面を描くダークファンタジーの世界とは何であったのかを徹底究明する。
 新作『街とその不確かな壁』の第二部、三部では残虐な暴力性の見られないことに筆者は注目する。その印象は『1Q84』や『騎士団殺し』とも違っており、村上ワールドの変化が見られる。これから彼は何処へ向かおうとするのか、20年の時間を経て問い直す新たなる「村上春樹論」!

【目次】
 序章 川本三郎の書評を読む
第一部 文学としての村上春樹
 第一章 剽窃とスポンテニアス――村上春樹の方法
 第二章 幻視から幻想世界へ
  ――転換点としての『ダンス・ダンス・ダンス』、『ねじまき鳥クロニクル』へ
 第三章 『ノルウェイの森』の系譜
――源流としての「街と、その不確かな壁」から『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 まで
第二部 エンターテインメントとしての村上春樹
 第四章 ダークファンタジーとしての『ねじまき鳥クロニクル』
 第五章 『海辺のカフカ』について
 終章 結局、村上春樹とはどのような作家なのか
  ⑴ 川上未映子、大いに粘る
  ⑵ 源氏物語の作用
  ⑶ 文学は可能か
 補論 『街とその不確かな壁』が明らかにしたこと
  ⑴ 第一部 原点に戻る
  ⑵ 第二部 「私」と通じる子易さん
  ⑶ 第二部から三部 少年が語る作品の構造

目次