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ないものとされた世代のわたしたち

熊代亨  著

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価格 \1,980(税込)         
発行年月 2024年10月
出版社/提供元
イースト・プレス
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 278p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/社会科学/社会学/社会組織・社会集団
ISBN 9784781623856
商品コード 1039241174
NDC分類 361.64
基本件名 世代
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2024年11月2週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039241174

著者紹介

熊代亨(著者):1975年生まれ、精神科医。信州大学医学部卒業。ブログ『シロクマの屑籠』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている。著書に『ロスジェネ心理学』『融解するオタク・サブカル・ヤンキー』『「若作りうつ」社会』『認められたい』『「若者」をやめて、「大人」を始める』『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』『何者かになりたい』『「推し」で心はみたされる?』『人間はどこまで家畜か』など。

内容

就職氷河期世代は、50代に。
あのころの思い描いた未来と今は、どこかちがう。

昭和の地域社会、就職氷河期、オタクの変遷、発達障害の台頭、インターネットへの期待と現実、ほんとうにやってきたポストモダン社会……時代の変化のなかで何を体験し、そして、何を見落としていたのか。1975年生まれの精神科医が、半世紀の記憶と記録をたどるクロニクル。

「社会の曲がり角は、その渦中にあって案外気付きにくい。そのことを知るうえで、あの、葬送しようにも葬送しきれない一時代が教えてくれることは多いように思う。」(第2章「ないものとされた世代のわたしたち」より)


▼もくじ
はじめに
この半世紀であらゆるものが変わった/氷河期世代とは何だったのか/未来は見えにくい/一人の精神科医が見た半世紀の日本/本書の構成

【社会】第1章 途上国の面影のこる地方社会 1975年~
あらゆることがアバウト/ 昭和の大人たち/ 地元共同体はユートピア?/「地元」の不適応者/ 他

【経済】第2章 ないものとされた世代のわたしたち 1980年~
バブル景気なんて本当にあったのか/ 『なんとなく、クリスタル』の予言/「これは何かおかしい」/就活という問題系/一人また一人と力尽きていった/それでも成果主義に熱狂したわたしたち/遅れて発見された氷河期世代/他

【オタク】第3章 犯罪者予備軍と呼ばれたオタク 1990年~
オタクとは何であったか/ 「兄貴は自室を他人に見せたがらない」/最先端の消費者としてのオタク、新人類 97 / 「この気持ち悪いオタク!」/「おまいらキター・おれらキター」量産されるオタク オタクとサブカル/マス・マーケットとして発見されたオタク/ 他

【精神医療】第4章 診断され、支援され、囲われていく人々 2000年~
「おまえ、何科に進むの?」/ 1999年の精神医療/ 研修医はピーチツリーフィズ依存/廃れていった診断たち/発達障害の台頭 時代が浮かび上がらせた症状/「このまま消えてしまいたい」/わたしとわたしたちの再出発/精神分析からDSMへ/私自身もADHDに当てはまるのではないか/他

【ネット】第5章 インターネットにみた夢と現実 2010年~
デジタルネイティブではないけれど/ 「ファンサイトを見に行こうぜ」/匿名掲示板・テキストサイト、「おれら」の世界
/アンダーグラウンドな空間にあったシェアの夢/いつの間にかビジネスの草刈り場/嫌儲・おぼえていますか/他

【現代思想】第6章 やってきたのは「意識低い」ポストモダンだった 2020年~
ニューアカの登場とオワコンになるまで/「オタクにもインターネットにも当てはまるんじゃないか」/「患者さんの症状はこんなに空間に左右されるのか!」/ 思想家たちの予言は意識が高すぎた/他

おわりに
主要参考文献

目次