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トーヴェ・ヤンソン~ムーミン谷の、その彼方へ~

冨原 眞弓  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \3,300(税込)         
発行年月 2025年07月
出版社/提供元
筑摩書房
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 427p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/ドイツ文学
ISBN 9784480839084
商品コード 1040501235
NDC分類 949.8
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2025年08月3週
書評掲載誌 読売新聞 2025/08/10、日本経済新聞 2025/08/16、産経新聞 2025/09/14、朝日新聞 2025/09/27
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040501235

著者紹介

冨原 眞弓(著者):冨原 眞弓(とみはら・まゆみ):1954年生まれ。ソルボンヌ大学大学院修了。聖心女子大学名誉教授。専門はフランス哲学だが、トーヴェ・ヤンソンの研究者としても日本の第一人者。ムーミンコミックス全14巻、トーベ・ヤンソン・コレクション全8巻、『彫刻家の娘』『島暮らしの記録』などのヤンソンの訳書のほか、『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』『ムーミン谷のひみつ』『ムーミンのふたつの顔』『ムーミンを読む』など、ヤンソンおよびムーミン関係の著書多数。他の著書に『シモーヌ・ヴェイユ』『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』、訳書にシモーヌ・ヴェイユ『自由と社会的抑圧』『根をもつこと』『重力と恩寵』などがある。2025年没。

内容

ヤンソン研究の第一人者が
8年の歳月をかけて書き上げた
遺作にして、決定版評伝。

ムーミン谷はなぜ生まれたのか。いったいかれらは誰なのか。
その謎はトーヴェ・ヤンソンの生涯をたどると見えてくる。

===
「どこまでが事実で、どこからが虚構なのか。
これを問うてもあまり意味はない、と示唆していると考えることもできよう。創作は創作として評価すべきであって、モデル探しに意味があるとは思えないとも。だから、これまでわたしは、虚と実とを必要以上に同一視する読みを避けてきた。しかし、近年あらためてヤンソン作品を読みなおすうちに、作品のいたるところに、作者のアルター・エゴが見え隠れする気がしてきた。したがってヤンソンの生涯を語ることは、ひるがえって作品を語ることであり、逆もまた真であろう。と同時に、物語の内的ロジックを分析するさいに、作者の生とからめる解釈のさじ加減に細心の注意を払いたいと思う。虚と実の交わる境界領域にこそ、作者トーヴェ・ヤンソンのひととなりが現われでるかもしれない。

もとより、どんな作家でも大なり小なりそうなのだが、トーヴェ・ヤンソンという作家はとりわけ自己イメージの表象にこだわった創作者ではないのか。そして、それらは子ども時代の家族の表象、というより、きわめて明確な意図をもって再構築され、しかもいかにも無造作で自然な印象を与えるまでに入念に呈示された表象と切っても切り離せないと思う。

なんといっても、ヤンソンが生きた子ども時代の追想なくして、ムーミン谷やその住人たちに生命が吹きこまれることはなかった。よって、まずは虚構のムーミンの家族と実在するヤンソンの家族をかさねることから、
ヤンソンの生涯を語ってみたい。」
(「まえがきにかえて」より抜粋)
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