【MeL】法と哲学<第9号(2023/6)>
山田 八千子, 安念 潤司, 大島 梨沙, 田村 哲樹, 池田 弘乃, 堀江 有里, 浦山 聖子, 田中 将人, 宇野 重規, 森村 進, 住吉 雅美, 江口 聡, 高橋 文彦, 杉本 俊介, 湯浅 正彦 著
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内容
目次
『法と哲学 第9号』 井上達夫 責任編集 〈目 次〉 【巻頭言】 ウクライナ戦争再説 ― 侵略者に褒美を与えても,持続可能な平和は実現しない/井上達夫 ◆特集 結婚の法と哲学 ◇1 〈特集〉にあたって 家族法は結婚から撤退すべきか/山田八千子 Ⅰ はじめに―企画趣旨にかえて(38) Ⅱ 反婚もしくは最小の結婚(40) Ⅲ 標準的な家族モデルの問題点とその解消法(44) Ⅳ 結婚・家族と親密圏との奇妙な関係(50) Ⅴ 本特集の構成について(52) Ⅵ 家族法が撤退した後に―むすびにかえて(57) ◇2 暇人の暇な問い―法律婚や嫡出推定って,変じゃね?/安念潤司 Ⅰ 法律婚って,変じゃね?(60) Ⅱ 嫡出推定って,変じゃね?(68) Ⅲ 結論―法律婚や嫡出推定って,変じゃね?(81) ◇3 民法から婚姻を削除するとどうなるか―民法における婚姻の機能とその代替可能性/大島梨沙 Ⅰ はじめに(84) Ⅱ 現行法の他の制度によって一定の代替が可能だと思われるもの(89) Ⅲ 何らかの新たな立法が必要ではないかと思われるもの(97) Ⅳ おわりに―その先の可能性(104) ◇4 熟議的な結婚/田村哲樹 序 論(108) Ⅰ 基本的な考え方(110) Ⅱ それは何ではないのか?(117) Ⅲ 予想される批判への応答(120) 結 論(125) ◇5 「結婚でないもの」とは何か/池田弘乃 Ⅰ 結婚の本義を説かず(130) Ⅱ あれも結婚,これも結婚(133) Ⅲ 結婚から離れて(140) ◇6 家族主義の再生産装置としての〈結婚〉―クィア神学からの批判的考察/堀江有里 Ⅰ 問題の所在―表出する同性愛嫌悪,イデオロギーとしての家族主義(146) Ⅱ 〈宗教右派〉と家族主義(149) Ⅲ 家族主義を基軸とする異種協働(152) Ⅳ 制度的「結婚」とは何か―天皇制国家と戸籍制度(157) Ⅴ むすびにかえて―家族制度を解体せよ!(162) 【一般論説】 ◇1 人権としての国境を越えた移住の自由―公平に開かれた国境政策/浦山聖子 Ⅰ はじめに(166) Ⅱ 移動と移住の区別の必要性(169) Ⅲ 人権としての国境を越えた移住の自由の保障の正当化(172) Ⅳ 人権としての国境を越えた移住の自由論の規範的含意―公平に開かれた国境政策(180) Ⅴ 批判と応答(185) Ⅵ おわりに(189) ◇2 それでも正は善に対して優先する―〈非対称性の反論〉をめぐる論争を中心に/田中将人 Ⅰ 問題の所在―〈正の優先性テーゼ〉と〈非対称性の反論〉(194) Ⅱ クォンによる〈正の優先性テーゼ〉の擁護―二つの不一致概念の分節化(197) Ⅲ 〈非対称性の反論〉からの三つの再反論(200) Ⅳ それでも正は善に対して優先する(208) Ⅴ 結 論(218) 【書評と応答】 ◇1 民主主義の二つの〈他者〉―山崎望氏の書評への応答/宇野重規 Ⅰ は じ め に(224) Ⅱ 少数者支配と民主主義(224) Ⅲ 暴力と民主主義(228) Ⅳ オルタナティブな民主主義の可能性(231) ◇2 法哲学はどう面白いか―山田八千子「法哲学は面白いのか」への応答/森村 進 Ⅰ 法哲学の面白さ(234) Ⅱ 自己所有権原理,特にロック的労働所有論(237) Ⅲ 国家からの自由,特に移動の自由(239) Ⅳ 還元主義的人格観(240) ◇3 法哲学なんて,ただの飾りです……か?―書評への応答/住吉雅美 はじめに(244) Ⅰ 法哲学にあって実定法学にないものは?(245) Ⅱ 法哲学はなぜ「あぶない」のか?(247) Ⅲ 書評への謝辞と異議(249) Ⅳ 「悪魔の法哲学」は,逆説的法解釈にとどまらない(252) ◇4 たぶん多様性自体にはたいした価値はない―若松良樹『醜い自由』書評/江口 聡 Ⅰ 「醜い」自由,他者危害原理,パターナリズム(256) Ⅱ パターナリズムに対する三つの批判論(261) Ⅲ 最終の判断者論(264) Ⅳ 卓越性と反パターナリズム(270) Ⅴ 多様性そのものの価値(273) Ⅵ 「多様性」だけでは十分ではない(278) Ⅶ おわりに:ふたたび「醜い」自由とは?(286) ◇5 規範・写像・義務論理―井上達夫『規範と法命題』(木鐸社,2021年)/高橋文彦 Ⅰ はじめに(290) Ⅱ 本稿で取り上げる三つの疑問点(290) Ⅲ 「規範的事態」と「写像」(291) Ⅳ 規範様相の意味論(297) Ⅴ 「評価命題」と「規範命題」の関係(299) ◇6【書評】 表出主義から見た非認識説批判と認識説擁護―井上達夫『規範と法命題』の批判的検討/杉本俊介 Ⅰ は じ め に(304) Ⅱ 非認識説に対する著者の批判の検討(305) Ⅲ 評者が支持する非認識説(307) Ⅳ 著者が支持する認識説の問題点(309) ◇7【書評】 井上達夫『規範と法命題』/湯浅正彦