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近代日本における勧解・調停~紛争解決手続の歴史と機能~(大阪大学法史学研究叢書 4)
林真貴子
著
発行年月 |
2022年10月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
6p,385p |
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大きさ |
22cm |
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ジャンル |
和書/社会科学/法律/総記 |
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ISBN |
9784872597530 |
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商品コード |
1035495046 |
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NDC分類 |
327.5 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2022年12月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035495046 |
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著者紹介
林真貴子(著者):1997年大阪大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。PhD(ロンドン大学)。大阪大学法学部助手を経て、近畿大学法学部教授。専門は、日本法制史。
主な著作は、「近代日本における無資格者による法廷代理とその終焉」(三阪佳弘編『「前段の司法」とその担い手をめぐる比較法史研究』大阪大学出版会、2019年)、「借地借家調停法の成立と施行地区限定の意味」」(近畿大学法学65巻3=4号、2018年)、「内外交渉訴訟における英国弁護士の役割」(阪大法学63巻3=4号、2013年)、『統計から見た大正・昭和戦前期の民事裁判』(共編著、慈学社、2011年)、『法の流通』(共編著、慈学社、2009年)、『統計から見た明治期の民事裁判』(共編著、信山社、2005年)など。
内容
“白黒つけたくない”日本人の法意識のありようを再検討する
勧解制度は、なぜ導入されたのか。どのように運用され、いかなる種類の紛争を関係していたのか。多くの紛争を処理していたにもかかわらず、なぜ廃止されたのか。
このような制度面にかかわる疑問とともに、日本における裁判所制度の創設期に勧解が果たした役割とその評価といった思想面、前後の時代への影響について明らかにする。
本書は、維新混乱期の勧解、1920年代の借地借家調停制度および1930年代の金銭債務調停制度を中心として、小作調停や1940年代の戦時民事特別調停にも触れながら、調停制度が果たした具体的な機能・歴史的役割を考察するものである。
具体的には、司法統計を用いての調停制度利用の量的側面における分析を行うと共に、各調停制度の導入経緯や紛争解決の実態を実証的に示した。特に調和や互譲などの日本的な文化的価値を強調した、これまでの調停制度の捉え方に対する批判的検討を行い、日本の調停制度の新たな視角を提示する。