内容
日本最大の醤油産地 野田の最有力醸造家に関する初の総合研究 一業専心的な醤油醸造家・資産家として髙梨家が果たした 地域社会への貢献、地域の工業化や関東市場との関わりを、 3万点に及ぶ史料から明らかにする。 ▼新史料から読み解く野田の醤油醸造業と地方資産家 髙梨家。 本書は、日本最大の醤油産地である野田の醤油醸造業について、最有力の醤油醸造家の一つであり地方資産家ないし事業家であった髙梨兵左衛門家の江戸中期から20世紀始めにかけての3万点に及ぶ史料を元に、野田が日本最大の産地に成長した過程と、髙梨家が地域の経済や社会にいかに貢献し、関東市場といかなる関わりを持ったかを明らかにし、醤油醸造業史研究、地方資産家研究の中に位置づけるものである。 近年、経営史・産業史分野では衣料・食など「生活」に関わる研究に関心が向けられつつあり、本書はその意味でも注目されると考えられる。