MOMW-Iもございます。

日本指定特約店：丸善雄松堂　　版元：

15世紀から1850年までの貴重図書約61,000点を収録しフルテキスト検索を可能にした「ゴールドスミス・クレス両文庫所蔵　社会科学系学術図書データベース The Making of the Modern World (MOMW-I)」は、社会科学分野において不可欠なデータベースとして支持されていますが、多数の利用者の方々から、同データベースには収録されていない1851年以降の図書についても同等のクオリティを持ったデータベースを求める強い要望がありました。こうした声を受けリリースされたのが「社会科学系学術図書データベース Part 2: 1851-1914年　The Making of the Modern World, Part II: 1851-1914 (MOMW-II) 」です。MOMWご契約機関であれば、両者の横断検索ができ、450年にわたる世界の歴史へアクセスすることが可能になります。

MOMW-IIは、名著『社会科学百科事典』初版(Encyclopedia of the Social Sciences, 15 vols., 1930-35)の編集主幹で、アメリカ経済学会の会長も務めたコロンビア大学セリグマン教授(Edwin R. A. Seligman, 1861-1939)の旧蔵書をはじめとする複数のコレクションをデジタル化することで、MOMWシリーズの収録範囲を一気に20世紀初頭にまで広げるものです。世界に名だたる以下のコレクションを原本としています。

●コロンビア大学セリグマン文庫	約1,900タイトル
●広島経済大学セリグマン文庫	約700タイトル
●カンザス大学図書館	約1,200タイトル
●ロンドン大学ゴールドスミス文庫（注１）	約1,100タイトル
（注１）1851年以降の文献。MOMW-Iとは重複しません。

収録される書籍は、経済学、財政は無論のこと、銀行、通貨、産業、労働、社会学、政治学、法律、哲学・思想、技術、工業化、近代企業の発展と幅広い分野を対象としており、収録対象地域もイギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、アメリカ、カナダ、イタリアその他におよびます。主なトピックとしては、鉄鋼・鉄道・通信・石油産業分野の大企業の台頭、鉄鋼・石油製品の急激な増加、鉄道、女性の権利・労働運動、産業と貿易、近代的企業の誕生と発展、社会主義・社会主義運動、および共産主義、政治理論、法と政府、経済政策、経済の破綻と回復、戦争および軍事、労働者の権利と組合の発展、銀行史、銀行制度と改革、人口問題、米国における1863年国法銀行法および1864年内国歳入法の施行と社会政策、経済史および経済思想史があげられます。

重工業を中心とする第二次産業革命が本格的に経済と社会のあり方を変え、列強が帝国主義への道を歩み始めた19世紀後半、経済学を中心とする社会科学の分野においてもマルクス、マルサスをはじめとする重要な著作が多数出版され、それらは20世紀以降の社会を形成する大きな理論的基盤となりました。19世紀後半はまた、我が国においては開国と維新の時代でもあります。明治の知識人が学んだ同時代の「西洋」とはいかなる社会だったのか、我が国のあり方を見つめなおす上でも、これらの資料群は貴重な示唆をわれわれに与えるでしょう。また、鉄鋼・石油・鉄道・通信などの新産業においては巨大資本が台頭し、経済・金融の国際化により本位貨幣は外国為替などの問題が論議され、19世紀末には欧米において初めての世界的な大不況が起こった時代でもあります。この時期の社会科学文献を網羅するMOMW-IIは、現代へと連なるグローバル経済のルーツをさぐる上で不可欠な資料集成であるといえます。

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MOMW-IIによって、マルクス『資本論』 (1867-1894)、ジェボンズ『経済学理論』(1871)、メンガー『国民経済学原理』、ワルラス『純粋経済学要論』(1874)、マーシャル『産業経済学』(1890)等、MOMW-Iには未収録であった1851年以降に刊行された重要文献も、MOMW-IIによって利用できるようになります。また、複数の版や翻訳版を含むものも少なくありません。書籍だけでなく現在では入手が困難な、報告書、通信、演説、調査報告などが収録されているのも本データベースの特徴です。

資本論（英語版、1887）

資本論（独語版、1867）

資本論（仏語版、1875）

【推薦の言葉】

◎上智大学文学部英文学科教授　小林章夫

「近代人文学の流れを包括的に捉える」
主に1450年から1914年までの社会科学系学術図書、及び17世紀末から19世紀半ばまでの定期刊行物から成る膨大なデータベースである。その意味で、『近代世界の成立』というタイトルは決して誇張ではない。近代世界をリードしたのがヨーロッパ世界だとすれば、そこに至る過程をつぶさに跡づけるには、このデータベースは計り知れないほど貴重な資料を・・・（続きを読む）

MOMW-1&2の利用ガイドを読む (momw_I_IIguide.pdf: 1.6MB)

社会科学系学術図書データベース Part 2：データベース仕様

収　録　数	：	約4,900タイトル　5,300冊以上
総ページ数	：	約120万ページ
原本所蔵	：	コロンビア大学セリグマン文庫、広島経済大学セリグマン文庫、カンザス大学図書館、ロンドン大学ゴールドスミス文庫（注1） （注1）1851年以降の文献。MOMW-Iとは重複しません。
資料の 収録形式	：	資料のページ画像（注2）（全文検索・書誌情報による検索が可能） （注2）収録画像の約60％はマイクロフィルム版『Economic Literature, 1851-1900』より、約40％は新規に原本よりスキャニングされたものです。
言　　　語	：	英語　約50%、フランス語　21% 、ドイツ語　17％、ポルトガル語、スカンジナビア言語、イタリア語、スペイン語、等
検索・ 閲覧機能	：	【検索条件】	フルテキスト、キーワード、分野、著者、書名、主題人名、主題地名、前付け、本文、後付け索引、出版社、出版地、原本所蔵機関
		【限定検索条件】	刊年、定期刊行物タイトル（選択式）、定期刊行物に限定、言語、ページ数、挿絵の種類、文書番号
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